韓国の格安航空会社(LCC)が先を争って「超特価航空券」の販売をPRしている。しかし、実際には超特価チケットはわずかしか用意されておらず「おとり商品」に過ぎないという批判も。また、過度な割引競争はサービス低下につながるという指摘も出ている。
ジンエアーは今年上半期の特価イベント「ジンマーケットプロモーション」を実施。年中最大の特価イベントで、主要路線の片道最低運賃は、仁川(インチョン)―福岡間で6万6800ウォン(1ウォン=約0.11円)、仁川―バンコク間で10万5500ウォンなどだ。
国内LCC1位の済州(チェジュ)航空は9~16日、日本路線の片道を最低4万7600ウォンなどで提供するイベントを実施した。
ティーウェイ航空も国際線特価プロモーションを展開。先着順の超特価を逃した客に10%割引コードを提供した。
イースター航空は「スーパースターフェスタ」で最低運賃が▽済州1900ウォン▽日本900ウォン▽台湾1万600ウォン▽東南アジア1万3800ウォン――などの超特価航空券を披露した。
ただ、プロモーションのたびに、消費者の間で「超特価航空券を手にするのは、大変なことだ」という不満も出ている。超特価航空券の比重は運航便の5%前後とされる。ごく少数のおとり商品を前面に出して消費者を誘引するという指摘だ。
業界関係者は「オフシーズン超特価プロモーションが注目され、今は(年明けの大規模プロモーションは)シーズン行事になった。後発もプロモーションに参入し割引競争もさらに激しくなった」と話した。
一部では超特価航空券販売競争で航空会社のサービス品質低下憂慮の声も出ている。販売拡大だけに集中し、脆弱なインフラや頻繁な遅延などで、顧客の不満だけが高まる可能性があるということだ。
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