2024 年 5月 7日 (火)
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韓国・五輪女子スケートチーム「いじめ」訴訟、和解に至らず

平昌冬季五輪スピードスケート女子団体追い抜きの順位決定戦を終えた後、休息を取るキム・ボルム(左)とノ・ソンヨン(c)news1

平昌冬季五輪(2018年)のスピードスケート女子団体追い抜きの韓国代表だったキム・ボルム(30)=江原道庁=が同じく代表だったノ・ソンヨン(34)=引退=を相手取った損害賠償請求訴訟で、ソウル高裁が11日、和解を勧告したものの折り合わず、裁判所は「強制調整」の手続きを取って調停に乗り出した。

団体追い抜きは3人が同時に滑走し、最後にゴールした選手の記録が採用される。平昌五輪では、この2人を含むチームで臨んだものの、準決勝進出を逃した。ノ・ソンヨンが大幅に遅れてゴールしたことに対し、キム・ボルムがインタビューで「途中までうまくいっていたのに、後ろ(ノ・ソンヨン)とわれわれとのギャップが広がって、ちょっと残念な記録になった」と発言した。

その後、ノ・ソンヨンが別のインタビューで「練習の時からいじめがあった」と主張すると、キム・ボルムに世論の批判が集まり、大統領府ホームページには、キム・ボルムの国家代表資格の剥奪や真相究明を求める請願が投稿される事態になった。

これに対し、キム・ボルムは「虚偽の主張で被害を受けた」として、2020年、ノ・ソンヨンを相手取り、2億ウォン(約2084万円)の損害賠償請求訴訟をソウル中央地裁に起こした。昨年2月に言い渡された1審判決は、キム・ボルムの主張を認め、300万ウォン(約31万円)を支払うよう命じた。ノ・ソンヨンはこれを不服として控訴していた。

ソウル高裁は11日午後、双方の親族や代理人を交えて約1時間半、協議を進め、双方に謝罪するよう勧告した。だが、合意に至らなかったため、「強制調整」の手続きを取った。

強制調整は判決を出さず、裁判所が調整案を示して紛争を解決するもの。当事者は調整案に対して2週間以内に異議を申し立てることができ、その場合、調整は不成立となり、裁判が継続される。申し立てがなければ、強制調整は確定判決と同じ効力を持つ。

(c)news1

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