2026 年 2月 17日 (火)
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韓国・サムスン会長が「解決士」として存在感…グループの懸案に自ら乗り出す

韓国サムスン電子のイ・ジェヨン(李在鎔)会長(c)news1

韓国サムスン電子のイ・ジェヨン(李在鎔)会長が、次世代メモリ「HBM(高帯域幅メモリ)」やファウンドリ(半導体受託生産)など、グループの懸案に自ら乗り出す「解決士」としての存在感を強めている。年末の米国出張では主要テック企業のCEOらと相次いで会談し、事業基盤を固める「ニューサムスン」の青写真が徐々に明らかになってきた。

イ・ジェヨン会長は8日間にわたり米ニューヨークからテキサス、カリフォルニアまで横断。現地では来年稼働予定の「テイラー新工場」を視察し、テスラ、AMD、メタ、インテル、クアルコム、ベライゾンなどの主要企業トップと面談した。

特に注目されたのは、テスラへのAIチップ供給契約の拡大だ。サムスンは現在、テスラの「AI4」チップを生産中で、7月には次世代「AI6」チップの2兆円超規模の受注にも成功している。AMDとはHBM4の供給や2ナノ工程による受託生産(ファウンドリ)についても協議が進められている。

8月には、エヌビディアのジェンスン・フアンCEOと2度にわたり会談し、サムスンのHBMが同社のサプライチェーンに加わった。これにより、サムスンの半導体部門は第3四半期に過去最高の売り上げ(33.1兆ウォン)と営業利益7兆ウォンを記録。業界ではイ会長の直接営業が奏功した「ビッグディール」と位置づけている。

特にHBMの再設計により技術競争力が向上し、グーグルのTPU(テンソル処理装置)需要まで加わったことで、来年のHBM市場の成長はより明るいとの見方が広がっている。

財界では、来年初頭に予定されているサムスン系主要企業の幹部を集めた「新年会食」に注目が集まっている。例年この場ではイ・ジェヨン会長からの経営方針が伝えられ、グループ全体の方向性が決定される。開催時期は1月6日の「CES 2026」前後が有力視されている。

3月には「死即生」(死ぬ気でやれば生きるという意)という厳しいメッセージで経営陣を叱咤したイ・ジェヨン会長。今年11月には副会長級の経営トップを交代し、経営支援タスクフォースを常設化するなど、経営基盤の再編も進めた。

今後は、既存事業の競争力強化とM&Aによる新事業の拡充が「ニューサムスン」の二本柱になると予測されている。

(c)news1

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