韓国食品企業の主要商品を盗用した中国企業に対し、中国の司法当局が賠償金を支払うよう命じ、「三養(サミャン)食品」「CJ第一製糖」「大象(テサン)」などが勝訴した。著作権と商標権を守ることができるという先例が残った点では画期的だが、上級審の判断が見通せず、「喜ぶのは時期尚早」との声も出ている。
韓国企業は2021年、9製品に対する著作権や商標権侵害で7件の訴訟を起こした。三養食品とCJ第一製糖、大象が2件ずつ、オットゥギが1件だ
中国の裁判所は3月、同国の「青島太陽草食品」と「青島正道食品」の被告2社に対し、韓国企業に10万~20万元(約195万~390万円)の賠償金を支払うよう命じた。このうち大象とオットゥギの一部訴えは退けられた。
中国の2社は韓国の有名商標とデザインを盗用したパッケージで食品を流通させていた。
韓国の企業は韓国食品産業協会と共同協議体を結成し「K-フード模倣品」に対応してきた。今回の訴訟は共同で商標権など侵害訴訟を進めた初めての事例だった。
ただ、ある食品業界関係者は「中国企業が控訴したうえに、1審で敗訴した企業もあり、まだ勝ちと決まったわけではない」と慎重な姿勢だ。韓国食品産業協会関係者も「一部勝訴は肯定的に受け止める。2審に向けて支援を続けていく」と話している。
(c)NEWSIS