韓国ネット大手ネイバーの関係会社LINE(ライン)が台湾に設立したインターネット専門銀行「ラインバンク(LINE Bank)」が実績を伸ばしている。
韓国政府は銀行による寡占体制を崩すために新たなインターネットバンクの発足を促しているが、ネイバーは韓国で競争が激しい「レッドオーシャン」にはあえて参入する理由がない、と判断しているようだ。
台湾金融監督委員会が発表した統計によると、2022年第4四半期でのラインバンクのデジタル口座数は139万1481だ。前年同期の73万2638に比べ、約89.92%増加した。前四半期では6.03%増加し成長傾向が鈍化したものの、着実に顧客獲得が続いている。
消費者向け融資も大幅に増加した。2021年9月30日時点で16億台湾ドル(約70億円)規模だった消費者向け貸出は翌年159億台湾ドル(約690億円)に増えた。868.61%増えた金額だ。
インターネット専門銀行の大部分が個人信用貸出に注力しており、ラインバンクも同じ方向を目指した。ただ、同期間、中小企業向け融資や住居用モーゲージ融資は皆無だった。クレジットカード事業も実績がない状態だ。
LINEによると、台湾LINEバンクは発足約2年で145万人の顧客を確保した。タイのLINEバンクは2023年1月時点で530万人、インドネシアLINEバンクは2022年12月で51万人の顧客を獲得した。
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