
韓国で、亡くなった父親が「マンションは長男に与える」と書いた付箋メモを残していたことをきっかけに、三兄妹の間で相続をめぐる争いが起きている。この事例は3日に放送されたYTNラジオ番組「チョ・インソプ弁護士の相談所」で紹介された。
相談した長男によると、父親の死後、遺産分割をめぐり弟と妹との対立が深まっているという。遺産は母親が現在一人で暮らしている約12億ウォン(約1億3200万円)相当のマンション1戸と、現金1億ウォン(約1100万円)だ。
長男は「弟と妹は安定した職に就いているが、自分は高収入ではない」と説明する。その一方で実家の近くに住み、週に数回訪れて父母の世話をしてきたと主張している。病院への付き添いや家事の手伝いなどを続けてきたといい、「母を最後まで支えるため、この家だけは相続したい」と話した。
しかし葬儀後、弟は「生活が厳しい」としてマンションを売却し、法定相続分に従って分けるよう求めた。また妹も「公平に分けるべきだ」と主張している。妹は10年前、結婚資金として父から3億ウォン(約3300万円)の支援を受けていたという。
対立が続く中、長男は父親の金庫から「マンションは長男に与える」と書かれた直筆の付箋メモを見つけた。長男はこれを遺言と考えているが、弟と妹は「単なるメモにすぎない」として認めていない。
番組で相談に応じた弁護士は、付箋を法的に有効な遺言書と認めるのは難しい可能性が高いと説明した。自筆証書遺言として成立するには、全文を本人が手書きし、日付、住所、氏名を明記し押印する必要があるという。
長男がより多くの相続分を得るためには、親の世話などで特別な貢献をしたことを示す「特別寄与分」を立証する必要がある。例えば介護期間や頻度、医療費負担などを具体的に証明することが求められる。
また、母親が住むマンションについては、母親または長男が住宅を取得し、弟と妹に法定相続分に相当する金銭を支払う方法も考えられるという。
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