新型コロナウイルス感染拡大の長期化により、海外旅行が制限されたことを受け、昨年は韓国国内の旅行への関心が、爆発的な成長を遂げていたことが明らかになった。海外旅行に対する需要を国内の高級宿泊施設が吸収し、国内外のオンライン旅行会社(OTA)の売上は大きく伸びた。
ホスピタリティテック企業「ONDA」が公開した「2021年宿泊業指標(OSI)」によると、韓国全体の宿泊業取引額は昨年、2020年比で約46%増加。2019年と比べると61%も増えたことになる。
宿泊業種別では、国内旅行の需要が高まり、全般的に上昇傾向を示した。特に、プール付きヴィラやペンションが高い人気を集めた。2020年と比較して、昨年のプール付きヴィラの取引額は120%、ペンションの取引額は60%以上の成長を見せた。ソーシャルディスタンス政策によるプライベート空間の人気の高まりや、海外旅行にかかる費用を国内宿に惜しみなく費やす傾向が続いているものと分析される。
ONDAプラットフォームを通じたオンラインチャンネル別売上動向をみると、昨年は国内外OTAにおける売上が大きく増加した。2019年は全体の宿泊取引額のうち59.7%が電子商取引によるものだったが、昨年は42.4%に減少。だが同期間の国内OTAは6.9%から21.9%、海外OTAは2.3%から11.2%とシェアを高めた。
ウィズコロナ時代が到来し、旅行専門OTA各社は専門の旅行人材を国内に集中させる兆しを見せている。宿泊商品の売上が高い割合を占めた電子商取引では、旅行産業に対する投資を減らし、OTAプラットフォームへの移行が展開されたとみることができる。
特に、昨年のグローバルOTAの成長は注目に値する。ホテル予約WEBサイト「Agoda」の取引額は2020年に比べ423%と著しい上昇傾向を記録した。同様に「Airbnb」の取引額も前年比160%増加した。このように、海外旅行が困難な状況で、各社が韓国市場に目を向け、マーケティングを強化している。こうした勢いは今年も続く見通しだ。
OSIは前年同期比の宿泊産業傾向を比較分析できるシステムだ。ONDA宿泊商品の販売仲介システム(GDS)で取引される韓国内の約5万件の宿泊業者、計580万のリアル販売データを基に集計されている。
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