韓国のリンゴ栽培が気候変動と果樹火傷病に苦しんでいる。リンゴは比較的涼しい気温でよく育つが、朝鮮半島では次第に気温が上がり、栽培地が北上している。
大邱(テグ)・慶尚北道(キョンサンプクト)の1993年のリンゴ栽培面積は3万6021ヘクタールだったが、2023年には44%減って2万151ヘクタールになった。
その代わり、同期間に北部の江原道(カンウォンド)では栽培面積が247%増えた。
1981年から2010年までの30年間、全羅北道(チョルラプクト)、慶尚北道はリンゴがよく育つ気候だったが、2050年代には温暖化で栽培が難しくなり、江原道だけが栽培適合気候になるとみられている。その江原道でさえ2070年代には栽培が難しくなる見通しだ。
果樹火傷病も大きな脅威だ。バラ科の180種余りの植物が火傷を負ったような症状を呈して枯れていく病気で、リンゴやナシなどが発病する。
当初は京畿道(キョンギド)、忠清北道(チュンチョンプクト)などのそれぞれ一部で発病がみられただけだったが、2021年6月にリンゴ栽培が多い慶尚北道安東(アンドン)・栄州(ヨンジュ)に広がった。
今年は江原道楊口(ヤング)郡で初めて果樹火傷病の発病が確認され、果樹農家に緊張が走っている。
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