韓国の医薬品企業が、経口の認知症緩和剤として広く使われているドネペジル成分の注射剤やパッチ(貼り薬)の開発を進めている。
ドネペジルは認知障害治療で最も多く処方される薬物で、短い期間ではあるが初期中期患者の記憶力と思考力を安定させ、時には改善することもある。
バイオ医薬品企業ヒューメディックスはこのほど、長期持続型認知症緩和剤として開発中の新薬の臨床試験について食品医薬品安全処の承認を受けた。この新薬にはドネペジル成分が含まれ、注射剤として開発中だ。
鍾根堂(チョングンダン)もバイオベンチャーのインベンテージラボと昨年10月、長期持続型認知症治療剤の共同開発や商用化について契約を結んだ。経口のドネペジル薬は1日1回服用しなければならないが、開発中の注射剤なら1カ月1回で済む。
週に2回皮膚に貼るパッチ製品は昨年8月、セルトリオン製薬が初めて発売。これにもドネペジル成分が用いられ「ドネリオンパッチ」の名称で販売されている。
製薬業界の関係者は「パッチは胃腸管を傷めず、錠剤を飲み込みにくい高齢患者にも役立つ。注射剤も経口剤に比べて利便性が高い」と述べた。
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