2024 年 5月 2日 (木)
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韓国で日増しに拡散「トコジラミ」恐怖症…銭湯や漫画喫茶の危機感最高潮

地下鉄9号線の車両基地で殺菌・殺虫作業に取り組む防疫業者の関係者ら(c)news1

「トコジラミ(南京虫)が出るのではないか」という問い合わせの電話が殺到している――ソウル市永登浦市場駅近くのサウナ。ここ社長(70代)は最近、泣きべそをかいている。お客さんにトコジラミはいないといくら説明しても、恐怖症がますます拡散するためだ。

実際、外部業者を呼んで最近内部消毒作業をした結果、トコジラミはただの1匹も出なかった。にもかかわらず、不安がるお客さんが多いという。社長は「数年前にもトコジラミが出るというニュースに殺虫剤を塗布した。トコジラミ恐怖のためにお客さんがもっと減ったらどうしようかと心配だ」と話した。

全国各地でトコジラミが出没するというニュースに、銭湯やチムジルバンなど多重利用施設を運営する自営業者のため息が深まっている。いつにも増して防疫に気を使っているが、トコジラミ恐怖症を払拭するには力不足だ。

漫画喫茶も直撃弾を受けた。最近、漫画喫茶はクッションやソファーなどの便宜施設を備えているが、トコジラミが移る危険があるだけに防疫に気を使う様子だ。

ソウル・江南駅所在の漫画喫茶関係者は「トコジラミが売り場に出没したという噂が広がれば大変なことになる。職員同士も『気をつけよう』と警戒心を持って仕事をしている。提携した防疫業者にもっと気を配ってほしいとも言った」と話した。

オフィスが密集しているソウル市松坡区文井洞(ソンパグ・ムンジョンドン)にも、ビルごとにトコジラミ退治の方法と注意事項の知らせ文が貼られていた。

文井駅でジムを運営する人物は「昇降機のお知らせにトコジラミ注意事項が貼られていて警戒心を持とうと思う。広がってはいけないので、締めるたびに消毒をしていく」と伝えた。

市民の「トコジラミ恐怖」は相当な水準だ。オンラインコミュニティには「トコジラミが移る可能性があり地下鉄に空席ができても座らない」「なるべくコートのように簡単にくっつく素材の服は着ないようにしている」などの書き込みが多数上がっている。

会社員(32)は「普段オンラインショッピングを楽しんでいるが、最近は玄関の外で公開される。映画館やミュージカルも見に行くのが嫌だ」と話した。

(c)news1

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