「シッ。うちのフーバオは寝てるよ」
先月29日午後12時、韓国京畿道龍仁市(キョンギド・ヨンインシ)のエバーランド「パンダワールド」で、人気のパンダ「フーバオ」が木のうえで眠りについた。息を吸うたびに100キロに達する体が膨らむ。
入場者80人が、エバーランド開園の午前10時になるだいぶ前から待っていた。彼らはパンダワールドにようやく入ったが、楽しめたのはほんの一時だった。5分に制限された観覧時間が終わり、職員に移動を促されると、客の一人は息を殺した声で「もう一枚だけ撮って出ます」と話し、物足りなさそうだった。
パンダワールドの外には入場を待つ客が建物をぐるりと取り囲んだ。摂氏8度の寒さの中、ダウンジャケットで着込む人や、待機用の簡易椅子を持ち込む人もいた。
案内板に書かれた待ち時間は400分。正午に並ぶと、午後6時40分になってようやくフーバオを5分間だけ目にすることができる。
韓国で、フーバオが見られるのは3日までだった。フーバオは野生動物の国際規定に基づき、健康・検疫管理を受け、4月初めに中国に行く。その後は四川省のジャイアントパンダ保全研究センターで過ごす。
(c)MONEYTODAY