2024 年 9月 8日 (日)
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韓国でプラットフォーム競争激化…実用的・日常生活に役立つ「コンテンツ」強化

読書=イメージトゥデイ(c)KOREA WAVE

韓国のプラットフォーム業界が変わりつつある。毎日新たなプラットフォームが発売されて競争も激しくなる。利用者の増加はもちろん、プラットフォーム滞留時間も増えるよう、実用的で日常生活に役立つ「コンテンツ」の強化に力を入れている。

◇本を1冊読んで充実

読書プラットフォーム「ミリーの書斎」(ソ・ヨンテク代表)は「読書」というものに、独自のデータに基づく「会員が興味を持ちそうなコンテンツ・サービス」を加味して、MZ世代(1980年代~2000年代初旬の生まれ)利用者の評判を呼んでいる。

ミリーの書斎は会員の読書統計に基づいた「指数」を公開したことがある。

最近は「性別・年齢別の人気分布」データを公表し、購読者が本を選択する時間を短縮させ、数多くの図書の中から好みに合わせて選んで読めるようなガイドの役割を果たしている。データは図書カテゴリーと、その本に良い反応を見せている性別と年齢を確認でき、自分と他者の読書共通点を探す楽しさも提供している。

本を説明する「キーワード」領域も追加した。

図書詳細ページ下段のキーワードをクリックすると、同じキーワードの他の図書を見ることができ、個人の好みに合わせて似たような本を選択できる。ミリーの書斎が公開した今回のデータは、670万人の会員データを基に開発された指標で、実際の利用者にオーダーメード型キュレーションが可能なうえ、正確さと信頼性の高さが特徴だ。

ミリーの書斎は、日常の中で自ら目標を立てて読書を着実に実行できる読書チャレンジ「楽しい読書生活1日1ミリ」も運営している。

ユーザーは「自分だけのチャレンジ作り」「1日10ページ集中して読んでみる」など、状況と性向に合う読書生活を設定できる。小さな挑戦でも目標を達成するたびに「1ミリ」が積み立てられ、自身が設定した目標を達成する過程を通じて、さらに積極的な読書が可能だ。同時に達成感も得られ、利用者の持続的な読書習慣の形成に役立っている。

同社書斎サービス企画本部長のバン・ウネ氏は次のような見解を示している。

「ミリーの書斎が提供するすべてのデータは、実際に利用する購読者の活動をもとに集計された『真のデータ』であり、信頼できる指標だ。データに基づく読書生活は、時間を割いて読書をしなければならない現実の中で、自分に合う本を選ぶのに有用だ。読書チャレンジもやはりデータ分析を通じて会員がもう少し意味のある『ミリーの書斎』サービスを利用できるよう企画されたもので、『楽しい読書生活1日1ミリ』が本と読者が無制限に親しくなる良い契機になることを願う」

農業=イメージトゥデイ(c)KOREA WAVE

◇「ゲーミフィケーション」

eコマース業界も自社サービスにゲームコンテンツを導入した「ゲーミフィケーション」で新規顧客を増やし、岩盤客を呼び込んでいる。単純に物を購入する場所としてだけではなく、特典と同時に楽しさも享受できる場だと認識させ、アプリ滞在時間を増やす戦略だ。

モバイル共同購買コマース「Always」はアプリサービスの中で農作物を育てると、実際の収穫物を家に送ってもらえるゲーム「オールファーム」を提供している。サービス発売から2年で月利用者数(MAU)が250万人を突破し、着実な成長を見せている。MAUの上昇要因の一つとして、オールファームサービスが挙げられている。

オールファームはリンゴ、ミニトマト、バナナ、コメ、タマネギ、卵、コーヒーなど15種の中から好きな作物一つを選んでゲームを始める。作物を成長させるために必要な水は、アプリ接続時に井戸から自動的に満たされた水を得たり、特価商品をチェックしたり、商品検索などをしたりして得ることができる。土壌の養分を高める肥料もアプリ内の活動を通じて得る。このほか、水風船割りなど簡単なゲームで水と肥料を追加で得ることもできる。

作物一つを育てるには約30日がかかるが、利用者は「熱心に育てて作物を受け取ると胸がいっぱいだ」「1カ月半、熱心に水をあげたかいがあった」等のレビューを残した。

買い物アプリの「Kurly(カーリー)」もゲームを通じて育てた作物を実際の商品として配送するゲーム型アプリテックサービス「マイカーリーファーム」を提供する。アボカド、ミニトマト、キュウリなどの作物を選んで育てると、実際の商品として受け取ることができる。また、収穫した仮想野菜をカーリーファームポイントに交換して他の製品を購入することもできる。

カーリーによると「マイカーリーファーム」の立ち上げ初日に約20万人がゲームを始め、1日平均のカーリー訪問回数が3倍ほど増え、客の滞在時間と再訪問率を大幅に上昇させた。

ペットお散歩=イメージトゥデイ(c)KOREA WAVE

◇「うちのペットが寄付を…」

愛犬と一緒に散歩しながら捨て犬のための寄付にも参加できるアプリがある。ゲーム開発会社「ゲームベリー」のCIC(社内独立企業)として運営されている愛犬散歩アプリ「ピリプは子犬」だ。

「ピリプは子犬」は義務的に出かけた散歩に多様な面白さを加え、まるでゲームをするかのように散歩を楽しめるようにするものだ。

アプリを利用してペットと散歩すれば350mごとに地図上にかわいい足跡がつき、飼料卵の個数に換算されて捨て犬のための飼料や物品として寄付される仕組みだ。また、20m散歩で飼料1粒、他のユーザーの足跡を踏んだ時に10粒、相手が自分の足跡を踏んだ場合は5粒が追加でたまる。

積み立てられた飼料卵は毎月2回、遺棄動物保護に必要な飼料や物品に換算され、連携した3カ所の遺棄動物保護所に渡される。ゲームベリーによると「ピリプは子犬」アプリ発売からこれまで約4億9000粒の飼料卵が集まり、これに相応する飼料と物品が寄付された。飼料と物品の他にも保護所運営に必要な常備薬、予防薬、おもちゃとおやつなどが寄付され、散歩コンテンツとともに多様なキャンペーンを実施して寄付活動を拡大している。

ペット人口1500万時代を迎え、散歩を通じてペット犬と飼い主の健康を守ると同時に遺棄動物のための寄付に参加できるという長所から「ピリプは子犬」が人気を呼んでいる。

(c)KOREA WAVE

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