2025 年 12月 9日 (火)
ホーム国際韓国、EV年間販売20万台突破目前…テスラと中国勢が猛追、現代・起亜の牙城に試練

韓国、EV年間販売20万台突破目前…テスラと中国勢が猛追、現代・起亜の牙城に試練

起亜EV5(c)news1

韓国の電気自動車(EV)市場が年間販売20万台時代に突入する中、現代自動車と起亜の国内シェアが50%台前半に後退した。テスラのフルセルフドライビング(FSD)導入や中国メーカーの本格参入が拍車をかけ、両社にとって”ホーム市場防衛”がさらに厳しさを増している。

韓国市場で2025年1~10月のEV新規登録台数は17万台を超え、前年(12万台)を大幅に上回った。商用EVを含めると、すでに18万9000台に達し、11月分を加味すれば20万台突破は確実とみられている。

ブランド別販売では▽起亜:4万8743台(28.6%)▽テスラ:4万7990台(28.1%)▽現代自動車:3万7062台(21.7%)▽KGM(旧双龍):8477台(5.0%)▽BMW:4814台(2.8%)▽アウディ:4201台(2.5%)▽BYD:3842台(2.3%)▽ポルシェ:2857台(1.7%)▽ジェネシス:2664台(1.6%)――などのようになっている。

昨年比でテスラは3.9ポイント増と急成長。特にモデルYは4万台超を販売し、2位のEV3(起亜)を大きく引き離してベストセラーEVに君臨している。現代・起亜の合計シェアは50.3%(昨年比3ポイント減)に落ち込んだ。

さらに中国・BYDが初参入で2.3%シェアを獲得。BMWなど既存欧州勢はシェアを落としている。

テスラはFSD(フルセルフドライビング)監督型を韓国でリリース。現在はモデルS・Xのみ対応だが、モデルYへの拡大適用も視野に入る。中国ジーリー(Geely)傘下の高級EVブランド「ジーカー(Zeekr)」は、韓国ディーラーと契約を結び、2025年2Qから販売開始予定。また、シャオペン(Xpeng)も韓国法人を設立し参入準備中。

業界関係者は「韓国市場の規模は大きくないが、“韓国で成功すれば世界でも通用する”という評価がある」とし、海外ブランドにとっての戦略的市場であることを強調した。

(c)news1

RELATED ARTICLES

Most Popular