2024 年 5月 12日 (日)
ホーム経済不動産青瓦台周辺、開発規制は緩和されるか

青瓦台周辺、開発規制は緩和されるか

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韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)次期大統領が大統領執務室を大統領府=青瓦台(チョンワデ)=から別の場所に移転するという意思を明らかにしたことで、青瓦台周辺にも変化が生じるか関心が集まっている。オンライン上では、規制緩和により開発が進められるという意見も出ているが、専門家らは任期5年の間に青瓦台周辺の姿が変わる可能性は低いと口をそろえる。

政府ソウル庁舎©news1

ユン氏の大統領府改革タスクフォース(TF)によると、移転先として現在、政府ソウル庁舎の隣にある外務省庁舍▽ソウル・龍山(ヨンサン)にある国防省庁舍――が最終候補に挙がっている。

その中でも国防省庁舍という可能性が高まっている雰囲気だ。国防省は内部空間に余裕があり、周囲に高層ビルがないため、警護とセキュリティの面で相対的に優位にある。

国防省庁舎©news1

大統領執務室を国防省庁舍や外務省庁舍に移転すれば、既存の大統領府警護の問題がなくなる。現在、大統領府周辺地域は保安などを理由に、建築物の高さが制限されている。

しかし保安目的より仁王山(イナンサン)山麓の自然景観を保護・維持したり、国の指定文化財である景福宮(キョンボククン)などを保護するための高度制限など、さまざまな規制があり、開発も制限されてきた。

ソウル市条例によれば、自然景観地区内で建築する建築物の高さは3階以下、12メートル以下でなければならない。高度地区の場合、ソウル市都市管理計画により景福宮周辺は15~20メートルの高さ制限が適用される。

青瓦台の左側にある「景福宮西側」の孝子洞(ヒョジャドン)、体府洞(チェブドン)などの地区単位計画でも高度制限(15~20メートル)があり、右側に位置する「北村」(プクチョン)の三清洞(サムチョンドン)、嘉会洞(カフェドン)の地区単位計画でも高度制限(16メートル)が明示されている。

用途地区を変更して開発できるようにするのは不可能ではないが、立地や伝統保存の重要性などを考慮すれば、規制を緩和すべき大義名分がないという意見が出ている。

業界関係者は「周辺開発は可能だが、西村(ソチョン)だけで韓屋が約600軒ある。昔の姿をとどめた青瓦台一帯そのものが観光商品である点を考慮すれば、良い案ではない」と話した。専門家らも、さまざまな規制が混在している青瓦台周辺の開発は容易ではないという意見で一致している。不動産情報会社「不動産R114」のユン・ジヘ首席研究員は「ユン政権が5年間、青瓦台を大統領府としてに使わないということであって、次期政権は違う可能性がある」とも指摘する。

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