2026 年 3月 7日 (土)
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米・イラン緊張でスマートフォン供給網に影響懸念…韓国・物流コスト上昇の可能性

(c)AFP/news1

米国とイスラエルによるイランへの空爆で中東情勢が急速に緊迫する中、世界のスマートフォン市場にも影響が広がる可能性が指摘されている。物流網の混乱や輸送コストの上昇が主な要因とみられている。

市場調査会社カウンターポイント・リサーチは3月4日、「今回の中東情勢の緊張は複雑化し長期化する可能性がある」とし、スマートフォンの世界的な供給網や価格戦略にも問題が生じる恐れがあるとの見方を示した。

最大のリスクとして挙げられているのは物流だ。世界のスマートフォンメーカーは中東、欧州、アフリカ、アメリカなど主要市場への供給に航空輸送を利用している。

特にアラブ首長国連邦(UAE)のドバイ国際空港や、カタールのハマド国際空港はIT機器輸送の重要な中継拠点であり、主要な貨物ハブとして機能している。メーカーはこれらの空港に貨物を集約した後、各地域へ再分配する形で輸送している。

代替ルートとしては、中央アジアのタシュケントなどを経由する欧州向け輸送や、東アジア・北米経由の米国向け輸送、エチオピアのアディスアベバやエジプトを利用するアフリカ向け輸送などが考えられる。

しかし、いずれのルートでも物流コストの増加は避けられないとみられている。

カウンターポイント・リサーチによると、長距離貨物機ボーイング777Fは巡航1時間当たり約7~8トンの燃料を消費する。2026年基準で14時間以上の飛行では、操縦士2人の人件費だけでも1万2000ドル(約178万8000円)が必要になる。

迂回ルートを利用すると最低でも2~3時間の飛行時間が追加される。3時間の延長だけでも燃料費は約2万5000ドル(約372万5000円)増える可能性がある。

さらに12~14時間以上の長距離迂回となれば、乗務員の休息規定により乗員数を倍にする必要があり、人件費も増加する。

これに加え、経由地での地上作業費や保険料の上昇なども重なり、物流コストはさらに膨らむ見通しだ。

また、イラン革命防衛隊がホルムズ海峡の全面封鎖を表明していることも懸念材料となっている。ホルムズ海峡は世界の石油供給の約20%が通過する重要な航路で、封鎖の可能性が浮上した直後、原油価格は約6%上昇した。

JPモルガンは、封鎖が25日以上続いた場合、産油国が減産を余儀なくされ、原油価格が1バレル=100ドル(約1万4900円)を超える可能性もあると分析している。

さらに、海峡封鎖は中古スマートフォン市場にも影響を及ぼす可能性がある。新製品は主に航空輸送されるが、再生スマートフォン(リファービッシュ)用の部品は多くが海上輸送に依存しているためだ。

カウンターポイント・リサーチの関係者は「数十万台のスマートフォンを積んだ航空機に分散すればコスト増は小さく見える。しかし端末1台当たりの物流費はもともと極めて低い構造のため、追加コストが積み重なると最終的に価格へ影響する可能性がある」と指摘した。

(c)news1

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