2024 年 5月 6日 (月)
ホーム社会物価高?もうそんなに高くない…韓国で復活が始まったファミリーレストラン

物価高?もうそんなに高くない…韓国で復活が始まったファミリーレストラン

「ビブス恩平ロッテ店」内部全景=CJフードビル提供(c)news1

韓国で一時、衰退の道を歩んでいたファミリーレストラン業界の復活が始まった。外食物価が全般的に上昇し、「高価」と評価されていたファミリーレストランの価格が、リーズナブルな水準と認識されている。核となる商圏に店舗を集中し、プレミアム化したことも功を奏したと評価されている。

昨年ファミリーレストランを運営する企業は好調な実績を上げた。

VIPSを運営するCJフードビルは昨年、営業利益が453億ウォンで歴代最高を記録した。前年同期比73.6%成長し、売り上げは8447億ウォンで11.2%増えた。VIPSは2020年から昨年まで、1店舗当たりの売り上げが年平均35%の成長率を記録している。

昨年、bhcグループのアウトバックステーキハウスコリアも売り上げは4576億ウォンで、前年比11.3%増加し、営業利益は790億ウォンで34.1%増加した。

イーランド・イーツによると、アシュリーの売り上げは昨年2360億ウォンで、前年同期比約50%ほど増えた。今年3月までの売り上げも、前年度と比べると2倍ほど伸びた。

ファミリーレストランは2000年代に全盛期をむかえたが、2010年代グローバル金融危機の影響で縮小し始め、ベニガンズ、セブンスプリングスなど主なブランドが営業を終了した。さらに、新型コロナウイルスのパンデミックで直撃を受けた。

しかしファミリーレストラン業界は以後、核となる商圏を中心に店舗を再整備し、残った店舗を高級化する戦略を展開している。

VIPSは2018年、61の店舗を現在の28に減らした。その代わり高級なインテリアで飾り、プライベートルーム・カップル席など各種会合に適した食事を楽しめる空間を整えた。ワイン、ビール、フィンガーフードが飲み放題、食べ放題の「ワイン&ペアリングゾーン」も好評を博した。

アウトバックはリロケーション戦略を展開している。既存の単独店舗を閉店し、その地域の主なショッピングモール・百貨店内に移転してオープンした。今年も水原(スウォン)スターフィールド、現代(ヒョンデ)百貨店千戸(チョンホ)店などに新たにオープンした。

2008年、100店舗を突破して以来、10年代半ばまで70あまりの売場を減らしたアウトバックは、bhcグループに買収された2021年以降、徐々に店舗を増やし、現在再び100店舗を目指している。さらに、ブランドアイデンティティを再定義する「ラブペアリング」キャンペーンも新たに開始した。

外食物価の上昇の中でも消費者の目をファミリーレストランに向かわせている。家族同士で簡単な外食をするとしても、10万ウォン(1ウォン=約0.11円)を軽く超える。アシュリーは大人の価格が2万ウォン後半台、子どもも1万ウォン前後の水準で、ファミリーレストランであるにもかかわらずリーズナブルな価格の食事ができる。

業界関係者は「パンデミックを経て消費者の味覚はますます高まり、外食をするならばきちんとした食事がしたいという欲求が強くなった。ファミリーレストランの多彩なメニューは家族単位の外食に最適だ」と語った。

(c)news1

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