2024 年 5月 18日 (土)
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料理1000人前もテキパキと…韓国、ロボットが団体給食の解決策に

現代希望医療財団の調理室で使われている「スマートクッキングソリューション」と「スマートカッティングソリューション」=ウェーブライフスタイルテック(c)KOREA WAVE

韓国で数百人分を超える団体給食の製造現場にロボット自動化システムが導入される事例が増えている。食材を切ったり、汁物やスープ、揚げ物などを調理したりし、人手不足を補っている。

ロボットを使った未来型共同キッチン開発スタートアップ「ウェーブライフスタイルテック」は、調理自動化ソリューション「スマートカッティング・クッキングソリューション」を医療法人・現代希望医療財団とウムソン希望医療財団の病院調理室に供給した。ロボットは1日約1000人分の料理を調理している。

ウェーブスマートクッキングソリューションは、最大500人分まで処理できる3D自動回転かくはんロボットだ。上下左右の立体回転が可能で、多様な加熱調理が可能だ。スマートカッティングソリューションは1時間当たり最大1000人分以上の野菜の前処理が可能だ。

ウェーブ関係者は「自動化ソリューションを使えば加熱調理と食材の前処理に必要な時間を最大80%節約できる。短時間で正確に数百食を処理できる。設置と維持、補修が簡単なのも長所だ」と説明した。

フードテックロボット企業の「シンスタープレゼンツ」は、自動調理ロボット「オートワークv2.0」をサムスンウェルストーリー本社の未来型社内食堂に供給した。ロボットは自動調理、サービング、洗浄機能を備えている。ボタンを1回操作するだけで、あらかじめ保存されたレシピアルゴリズムを使うことができる。現場の調理員は材料だけを投入すれば、後は他の作業をすることができる。

シンスタープレゼンツのシン・ジョンミョン代表は「まだ慣れていない調理人でも炒めたり温めたりする標準化された工程をこなすことができる。多くの大型給食施設では人の入れ替わりが激しいが、料理の質の低下や安全事故の発生を減らすことができる」と、ロボット導入効果を語った。

「シンスタープレゼンツ」がサムスンウェルストーリーに導入したフードロボット「オートワークv2.0」=シンスタープレゼンツ(c)KOREA WAVE

ソウル市教育庁も昨年、学校の給食室にロボットを導入し始めた。フードテックロボットを活用した融合モデルのモデル事業第1号としてソウルのある中学校に汁物・スープロボット、炒め物ロボットなどを導入した。

ソウル市教育庁は昨年、給食ロボット導入のために韓国フランチャイズ産業協会、韓国ロボティクスとコンソーシアムを組み、韓国ロボット産業振興院の大規模ロボット融合モデルのモデル事業に選定された経緯がある。

調理員が前処理の終わった材料をケージに入れておくと、そこから先は自動化され、ロボットが材料を釜に投入して調理する。給食を大量に調理する時に発生する煙と激しい労働から調理員の健康を守るためにロボットが導入された。

調理する汁物・スープロボット=韓国ロボット産業振興院(c)KOREA WAVE

ソウル市のチョ・ヒヨン教育監は「調理従事者の業務軽減のために配置基準の見直しや食品トレーのレンタルなど、調理従事者が直接体感できる勤務環境改善方策を拡大推進できるようにする」と話した。

一方、ロボット業界は昨年から飲食業者と手を組んでソリューションの高度化に乗り出している。

斗山ロボティクスは昨年7月、アワーホームとフードテック産業技術協力を結んだ。給食施設に最適化されたロボットソリューションを共同開発し、適用現場を拡大しようとする趣旨だ。

レインボーロボティクスは昨年8月、サムスンウェルストーリーとロボット自動化ソリューションを導入する業務提携を締結した。両社は給食調理室にロボットアームソリューションを採用してもらえるよう協力している。

(c)KOREA WAVE

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