2024 年 5月 4日 (土)
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数億ウォンが行き来する韓国の“隠密な取引”…ゲームのアカウント、アイテム

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韓国でゲームのアカウントやアイテム取引が私設サイトのエスクロー(安全決済)サービスでこっそり取引されている。その価格は数百万ウォン(1ウォン=約0.1円)から時に数億ウォンにも。取引者の身元は徹底的に伏せられる。違法行為ではないのに、まるで麻薬や銃器の闇取引だ。

その理由は、コンテンツの所有権を有するゲーム会社に見つかれば、念入りに育てたキャラクターと、苦労して得たアイテムをあっという間に消されてしまうかもしれないからだ。

ゲームアカウントとアイテムは主にMMORPG(多重接続ロールプレイングゲーム)を中心に取引される。

ゲームの人気が上がるほど取引価格も上がる。「リネージュ」など人気ゲームでは、10億ウォンを超えるアカウントもたびたび登場する。珍しい確率でドロップされるアイテムも数千万ウォンする場合が多い。

ユーザーはこれを現金化しようとする。ただ、ほとんどのゲーム会社はアカウントとアイテムの現金取引を利用約款と運営条項で規制している。ゲームが詐欺行為に悪用される可能性もあるためだ。

だから現金取引が発覚すれば、アカウント永久停止やアイテム回収などの措置が取られる。一部ユーザーはこうした約款に不満をぶつけているが、公正取引委員会などは数回にわたって問題がないという見解を示している。

一方、公正取引委員会も「ゲーム会社の約款に問題はないが、ゲーム内で違法な行為(ハッキング)をせずに正常に獲得したアイテムをベッティングなどに使わない場合に取引すること自体に違法性はない」とみている。

取引に違法性はない。しかし摘発されれば約款によりゲーム会社から制裁を受ける――。そこで登場したのがバロテム、アイレムマニア、アイテムベイなどの取引専門サイトだ。エスクローサービスを提供してユーザー間の安全取引を支援し、ユーザーが取引のために入出金する過程で発生する手数料で利益を上げる。

アイテムベイを運営するアイエムアイはこうした手数料で昨年460億ウォン以上の営業収益を上げたという。

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