2025 年 3月 18日 (火)
ホームライフスタイル信頼回復の第一歩を誤った…国産偽装の料理評論家、謝罪に厳しい視線

信頼回復の第一歩を誤った…国産偽装の料理評論家、謝罪に厳しい視線 [韓国記者コラム]

ペク・ジョンウォン代表(c)news1

韓国の料理研究家、ペク・ジョンウォン氏が代表を務める外食企業「THE BORN KOREA」が「国産偽装」問題で揺れている。直面している危機は、単に問題が発生したからではない。その対処方法にも問題があり、危機が拡大しているからだ。

同社は商品PRの際、国産の長ネギ、タマネギ、ニンニクを使用していると表記していたが、実際には中国産が使用されていたことが発覚。「国産」と表記していた「白石(ペクソク)味噌」にも、中国産の改良味噌などの輸入原料が使われていたことも明らかになった。

ただ、こうした原産地表示法違反と虚偽広告問題は、単なるミスでは片付けられない深刻な問題だ。

ペク・ジョンウォン氏はこれまで「国産農産物を守る」と語り、自らのブランドイメージを築いてきた。だが、その裏で中国産原料を使用していたことが判明し、多くの消費者に失望と裏切りを感じさせた。

より大きな問題は、その後の謝罪の姿勢だった。

昨年、問題が発生した際、自らYouTubeに登場して長時間にわたり詳細に説明し、消費者から一定の評価を得ていた。

しかし今回は、THE BORN KOREAの公式ホームページに掲載されたのは短い謝罪文だった。謝罪のための記者会見を開いて頭を下げることを期待していた消費者にとっては、誠意が感じられないと映った。

謝罪とは「形式」ではなく「態度」によるものだ。

消費者が怒りを感じているのは、単に中国産原料を使用していたからではない。これまで積極的に国産推奨を訴え、「正直な経営」を掲げていたペク・ジョンウォン氏が、問題発覚後は最小限の形式のみで責任から逃れようとするように見えたことにある。

THE BORN KOREAは3月28日に企業公開(IPO)後初となる定期株主総会を控えており、今回の謝罪文がそのタイミングに合わせた形で発表された点も「やむを得ず対応しただけ」という印象を払拭できていない。

企業の危機は、見せかけの謝罪では収束しない。消費者の信頼を回復するには、単なる謝罪だけでなく、再発防止策や透明性のある情報公開など、具体的な対策が求められる。

ペク・ジョンウォン氏がこれまで得てきた支持は「正直さ」に裏打ちされた信頼によるものだった。しかし、重要な局面で誠意を欠く対応をすれば、これまで築いてきたブランド価値は大きな打撃を受ける。信頼回復の第一歩から誤った今、ペク・ジョンウォン氏が再び消費者と約束を果たしたいのであれば、「真摯な謝罪」からやり直すべきだ。【news1 ペ・ジユン記者】

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