2024 年 12月 22日 (日)
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仮想空間で店開き、売り上げ試算…韓国で不動産テックに関心

ロッテワールドタワー展望台ソウルスカイから眺めた江北地域のマンション団地(c)news1

韓国でプロップテック(不動産テック)市場への関心が高まっている。現在は初期化段階だが、建設・不動産業界のデジタル転換加速化と政府の政策的支援により、今後の成長が見込まれるとの見方が広がっているためだ。

プロップテックとは、プロパティ(土地・建物)とテクノロジー(技術)を組み合わせた造語だ。不動産分野における情報技術(IT)やIoT(モノのインターネット)技術の総称。テクノロジーによって、不動産業界の課題、古い商習慣を変革しようという価値や仕組みを意味する。ビッグデータや人工知能(AI)、仮想現実など先端技術を融合させ、多様で精巧なサービスを打ち出している。

韓国政府は2020年12月、「第1次不動産サービス産業振興基本計画」を通じて、プロップテックを2021~25年の有望新産業に選定し、集中的に育成するという政策を発表している。

次のような例を見てみる。

創業を準備しているイさん(41)――仮想現実(VR)空間に店舗を三つ開いた。仮想空間ではあるが、流動人口、人口分布など実際のデータに基づき、売り上げと純利益を毎日確認できる。3カ月間、3店舗を運営し、この中で最も売り上げの安定した場所を創業の候補地に選んだ。

韓国に1万4000店舗余りを運営するコンビニ「セブンイレブン」――最近、競争が激しくなり、店舗をどこに配置すべきか悩んでいる。通常から、店舗1カ所を開くのに数十人の社職員による商圏開発チームの手が必要だが、来年からは売り上げ推定アルゴリズムシステムを使い、最適な位置を探し出すことにしたという。

プロップフィンテック企業「オアシスビジネス」は業界で初めてAIに基づく不動産事業開発の妥当性分析ソリューション「AI商圏分析アルゴリズム技術」の「クレマオ(CREMAO)」サービスを開始した。発売3カ月で建設会社、銀行、資産運用会社、施行会社など650社がこのサービスに加入した。

創業者予備軍のためのサービスも反応が良い。メタバース不動産プラットフォームにより、創業をあらかじめ経験できるサービスだ。希望地域と希望業種を入力すれば、AIが業種タイプ、周辺商圏、流動人口動向などを分析し、予想売り上げを推定する。仮想だが、実際のデータと800個の変数が適用される。普通、創業準備期間は長く取れないという点を考慮すれば、短期間で効率性を高めるのに役立つ。

(c)MONEYTODAY

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