2024 年 5月 4日 (土)
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マイナージャンルだったBL(ボーイズラブ)、なぜ今ヒット? (4)

  現場ルポ  

「下宿屋5番地」©MONEYTODAY

BLウェブ小説やウェブトゥーンがBLドラマの源泉IP(知的財産権)に急浮上した。「セマンティックエラー」はウェブ小説とウェブトゥーンを経てウェブドラマとして制作されたが、「冬すぎて桜」「ブルーミング」もウェブトゥーンを原作とする。

人気BLウェブトゥーン「下宿屋5番地」もシットコム(シチュエーションコメディ)として制作されている。あるコンテンツ業界関係者は「『セマンティックエラー』が人気を博し、BLウェブ小説、ウェブトゥーンの源泉IPとして底力が発揮された。既に映像化が本格化している時期にきている。映画製作会社もBLドラマ制作に乗り出すくらいだ。以前は想像もできなかった」と述べた。

しかし、人気BLコンテンツをむやみにドラマ化することはできない。BLが活字、2Dとして残る場合と、3Dになる場合では明らかに異なるからだ。BLウェブ小説・ウェブトゥーンコンテンツでは、デートDV(カップル間で起こる暴力)が頻繁に取り上げられ、高圧的な性格のキャラクター「狂攻」として人気を博している。この場合、「攻」はBLコンテンツでは性的な意味での「トップ」を意味している。

ヘテロロマンティック(Heteroromantic、異性に恋愛感情を抱くこと)では不可能なこと、非難を受ける強制わいせつ、単語・身体的暴力、加虐的なシーン……。こうしたものも、BLジャンルではある程度、容認される。相対的弱者である女性が排除された男性間のロマンスであるゆえ、可能なのだ。

そうしたBLコンテンツが接近性の高い実写映像作品として制作される場合、問題になり得る。例えば、最近映像化された成人BLウェブトゥーン「キリング・ストーキング」は、ストーカー、拉致、監禁、殺人、強姦など数多くの犯罪を詳細に扱う。ドラマ制作の報道が伝えられるや否や、原作のファンたちまでもが、あまりにも刺激的であると懸念を示した。

俳優マネジメント業界もBLドラマを以前より肯定的に検討している。複数の所属事務所関係者によると、BLドラマに対する視聴者の関心が高くなっており、俳優も以前より真摯にBLドラマ出演を考えている。

BLドラマから新人俳優の認知度を高められるという意見をある。「セマンティックエラー」のヒット後、主演俳優ジェチャンが所属する韓国アイドルグループ「DKZ(ディーケイジー)」(旧DONGKIZ)のアルバム売上増が証明するようにファンダム形成に一役買う。それゆえ、露骨なレベルの作品でなければ、出演の可能性を十分に残している。

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