2024 年 5月 2日 (木)
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「開発者になる?」小学生がゲームコーディング…韓国の「ロボットオリンピック」に行ってみた

G-PRCでコーディング大会に参加した小学生の子ども(c)MONEYTODAY

今月12日、ソウル・奨忠(チャンチュン)体育館。大きなノート型パソコンの画面をのぞき込む約30人の子どもたちの表情は真剣だった。子どもたちは「2人用対戦ゲームを作れ」というミッションに合わせてゲームをコーディングしていた。子どもたちがコーディングする鬼ごっこ、暗記力比べなど、ゲームにはブロックを組み立て、これをゲームと連動させる簡単なロボットエンジニアリング作業も含まれた。

大会に参加した小学6年生のユ・スンジュン君は「ボタンを押すと、この子(Aキャラクター)とこの子(Bキャラクター)が画面で動くようにしました。二人で鬼ごっこをするんです」と話した。そして「コーディングが練習の時よりうまくいった」と話した。

韓国の教育スタートアップ「エイラックス(ALUX)」が開催した子どもロボット・コーディング大会「G-PRC(グローバル・プロロボットチャンピオンシップ)」の模様だ。

G-PRCでコーディング大会に参加した小学生の子ども(c)MONEYTODAY

◇相当なレベルのアルゴリズム

G-PRCは幼稚園児や小学生を対象にロボットやドローンを組み立て性能を競う種目から、テーマに合わせてプログラムとロボットを設計・コーディングする種目まで5種目で構成された。2014年に始まり、2021年からは海外でも予選を開催し、国家対抗決勝戦まで展開する、いわゆる「子どもロボットオリンピック」に規模が大きくなった。

今大会には提示されたテーマを見て制限時間2時間以内にコンピュータープログラムを開発するコーディング種目が追加された。ユ・スンジュン君が没頭していた種目だ。ブロックを組み立ててプログラムと連動しなければならないため、ソフトウェア・ハードウェア・コーディング技術が全て必要だ。参加者たちは、エイラックスが作ったノーコード(NoCode)方式の専用開発プログラムを使って、タイムラインに希望するコマンドを配置する方式でプログラムを開発した。

コーディング審査委員であるエイラックスのキム・ジョンフン研究所長は次のように解説する。

「『2人用対戦ゲーム』というテーマが提示されれば、子どもたちが与えられた時間内に創意力を発揮して各々ゲームを企画・開発する。創意性と面白さなど企画能力、考えたことを実現させるコーディング能力、ハードウェア(ブロック)・ソフトウェアデザイン・使用性まで総合的に必要だ。小学校高学年だけでなく低学年の生徒たちまでも相当なレベルのアルゴリズムを作り出した」

G-PRCでコーディング大会に参加した小学生の子ども(c)MONEYTODAY

◇夢を語る子どもたち

この日の大会には、ロボットでモニターに提示された数字を相手より先にタッチする種目、ロボットにコマンドを入力してミッションを遂行する種目などもあった。単にロボットの操作能力を競うことにとどまらず、子どもたちがロボットを自由に作ることができるので、創意力とロボット設計能力、完成度のある組立能力も要求された。ミッション遂行種目ではコマンドを単純化する自動化設計能力も必要だった。

大会に参加したカン・ドンフン君は「普段から何かを作るのが好きだった。コーディングで私が自分でゲームを作ることになって目新しくて面白い」という。また「大きくなったら開発者になりたい」と語った。

ユ・スンジュン君は「大きくなって建築家になりたいが、建築にもコンピューターを扱うことが重要だと聞いた。将来はコンピュータシミュレーションをうまく活用する建築家になりたい」と話した。

エイラックスによると、今年、韓国だけでなく中国、マレーシア、インドネシア、シンガポール、ブルネイなど海外で国別予選を通過した子どもの参加者は3000人に上る。海外参加者だけでも1500人以上だ。

このうち中国100人、マレーシア100人、シンガポール50人、ブルネイ50人など300人の子どもが決勝戦に進んだ。そのうち20人は韓国を訪問し、奨忠体育館の現場で、残りの280人は自国で非対面でそれぞれ大会に参加した。

(c)MONEYTODAY

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