韓国は海運が滞ると、111日以内に石油が底をつく。海道が経済の生命線であるわけだ。米中間で紛争地帯と化した台湾近海の運命に、韓国国民は神経を使わざるを得ない。
原油などが韓国に移送される主な経路は南方航路だ。ホルムズ海峡―マラッカ海峡―バシー海峡を経て、離於島(イオド)や済州(チェジュ)島の南方につながる南方航路に原油輸入額90%以上を依存している。
国際機関の集計によると、韓国は111日分の備蓄油を確保している。
もし台湾海峡をめぐる対立が激しくなり、中国が南方航路の全般に軍艦を動員し、海上封鎖をかけるなど「全面戦争開始のシグナル」を送る場合――韓国国民が受ける衝撃は計り知れない。
暖房・車両移動など国民生活と直結した問題だけでなく、基盤産業全般が打撃を受ける。
◇海上運送路周辺の状況に神経
海軍が相手国商船の侵入などを防ぐ海上封鎖は、韓国のように対外貿易の依存度の高い国に特に大きな被害を与えかねない。
「三一(サムイル)PwC」の今年2月の海運業関連報告書によると、韓国の対外貿易依存度は59.83%(2020年)で、日本(31.56%)や中国(28.17%)に比べてほぼ2倍近く高い。
米国の対外貿易依存度は34.17%で、韓国より低い。韓国は輸出入貨物の99.7%が船舶を通じて運送されている。
海上運送路の周辺で起きる武力衝突の危険を、韓国は度外視できない。
最近、中国の第2号空母「山東」が台湾南東部海岸から約120海里(約222キロ)離れた海域に接近し、台湾海峡は再び緊張に包まれた。北朝鮮が6回目の核実験(2017年9月)を実施した後の2017年11月、米国が原子力推進空母3隻を日本海上に展開したことは、「檀君以来」朝鮮半島で起きた最大の武力示威として取り上げられている。
(つづく)
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