
韓国政府の検察改革推進団は1月12日、検察の「捜査・起訴分離」原則に基づき、10月に発足予定の公訴庁および重大犯罪捜査庁(重捜庁)の設置法案を発表した。その中で、重捜庁の職制を法律家出身の「捜査司法官」と、非法律家出身の「専門捜査官」に分ける構想が物議を醸している。
捜査司法官は法曹資格者によって構成され、実質的には検事を重捜庁に誘導するための新設ポストと見られている。一方、専門捜査官は検察や警察の出身者が中心となる見通しで、捜査司法官への転任や幹部昇進も可能とする柔軟な人事運用が可能な制度とされる。
推進団は、これにより検察・警察を超えた多様な分野の専門家を登用し、重捜庁の捜査能力を確保する狙いを示している。
この制度は、検事の多くが重捜庁勤務を忌避している現状に対し、法律家としての身分やアイデンティティを維持できる「捜査司法官」制度がインセンティブになるとの評価もある。
昨年11月、大検察庁の検察制度改編タスクフォースが実施した調査(回答率44.4%)では、回答した検事910人のうち重捜庁勤務を希望したのはわずか7%(約64人)にとどまり、77%(701人)は起訴を担当する公訴庁勤務を希望していた。その理由は、「起訴権などの職務維持」(67.4%)、「検事としての職位・職級維持」(63.5%)、「勤務の連続性」(49.6%)などが挙げられた。
法曹関係者の中には、「重大犯罪捜査に関する検察のノウハウを継承するためにも、検事が多数移動する必要がある」とし、「重捜庁の捜査司法官には起訴権や令状請求権がなく、捜査と起訴の分離原則に反しない」と制度の正当性を主張する声もある。
検事長出身の大手ローファーム所属弁護士も、「検察の高度な捜査能力を活用するためにやむを得ない選択」と述べたうえで、「捜査の開始には最低限の法的判断が不可欠。資格のない者に司法手続きの判断を任せることはできない」と強調した。
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