2024 年 5月 2日 (木)
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「希望、見てほしい」…ソン・ガンホ、映画「非常事態」インタビュー

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「われわれに迫った災難を突破し、解決することも重要です。しかし、それより重要なのは、われわれがその災難を乗り越えることができると信じる、その強い心ではないでしょうか」

俳優のソン・ガンホは新たな映画「非常宣言」の意味をこう語った。この作品でソン・ガンホはベテラン刑事「インホ」を演じた。

インホは仁川(インチョン)空港からハワイ・ホノロールに向かう飛行機にテロ容疑者が乗ったという情報提供を受け、真っ先に事件に飛び込む。そして機内でテロが発生すると、地上において、この問題を解決するために関わることになる。インホは公務員としての責務を果たすために動いているだけではない。休暇に出た妻が、その飛行機に乗っているのだ。彼は妻や、妻と同じ飛行機に乗った人々を救うために奔走する。

ソン・ガンホは「非常宣言」封切りを控え、取材に応じた。その際、放った言葉が「観客がこの作品を見て、希望を感じてほしい」だった。

航空機テロを題材にした多くの作品が拉致や爆発などを盛り込んでいるのとは異なり、「非常宣言」の素材はウイルステロだ。ある男が飛行機に搭乗したすべての乗客を殺害する目的で、機内にウイルスを広めるというのが基本設定になっている。

この作品は新型コロナウイルスの感染拡大前に撮影に入っていたが、偶然にも、この2年余り続いた新型コロナ禍を思い浮かべる部分が随所にある。

ソン・ガンホは「本当に望まないパンデミックで、すべての方が本当に大変な時間を過ごしました。この作品を通じて、希望を発見してもらいたいです」と話した。

その一方で、ソン・ガンホは、この「非常宣言」がわれわれが「災害」と呼ぶ状況に限定した作品ではないと強調している。

生きていれば、誰もが予想だにしないさまざまな状況に直面することになる。そんなとき、どう対処し、いかなる方法で勝ち抜かなければならないのか。これを振り返らせる内容だ。

「その困難の中にいる時、われわれが最も大切にしなければならない価値とは何なのか。この映画がこれを考えさせてくれる、という点を買って、出演を決めたのです」

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ソン・ガンホにとって今回の映画は特別な縁で結ばれた作品だ。

まずハン・ジェリム監督だ。ハン監督の作品は2005年の「優雅な世界」、2013年の「観相師」に続き、今回が3回目だ。

俳優のチョン・ドヨンとは2007年の「密陽」で共演した。チョン・ドヨンは「密陽」でカンヌ国際映画祭主演女優賞を受賞している。ソン・ガンホも今年、同映画祭で「ベイビー・ブローカー」で主演男優賞をとっている。イ・ビョンホンとは「共同警備区域JSA」(2000)、「良い奴、悪い奴、変な奴」(2008)で、イム・シワンとは「弁護人」(2013)で共演している。

ソン・ガンホはハン監督に対して「年齢が重要なわけではない」とことわりつつも「私より8歳年下の彼が見せる情熱と根気は、常に驚くべきものだ。自分が望むことを執拗に掘り下げる姿に学ぶことが多い」と話した。

共演した俳優に対しては「みんな渾身の力を注いでこの映画を完成させた。こうしてアンサンブルを実現することができて、本当にうらしく、幸せで。興奮した」と話した。

「非常宣言」は製作費300億ウォンが投入された大作だ。

「一つの作品で重要な役割を果たした時、それだけ責任感も大きいです。これは興行がうまくいくかどうかの問題とはまた違います。ともかく、一つの作品に従事し、身を捧げる俳優の姿は、いつも終始一貫していなければなりません。観客の方々にそうした点をよく見ていただければ、それほど幸せなことはないでしょう」

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