
韓国で、宿題をしなかった11歳の息子を野球バットで殴って死亡させた父親に対し、懲役10年が求刑された。父親は身長180センチ、体重100キロで高校時代は野球選手だった。
仁川(インチョン)地裁で22日に開かれた公判で、検察は児童虐待致死の罪に問われた被告の男に懲役10年を求刑した。
検察によると、被告は今年1月16日、仁川市延寿区(ヨンスク)の自宅マンションで、小学5年の息子(11)をアルミ製の野球バットで暴行し、死亡させた。宿題をしなかったことで体罰を加えていたという。
検察は「頭を除く全身をバットで殴った。被害者はバットを手で防ぎ、クローゼットに逃げ込もうとするなど極度の苦痛を受けた。責任を回避しようとする姿勢も見られる」と指摘した。
一方、弁護人は「親としての責任感から誤った行動をとってしまった。危険な部位を避けてたたいており、命を落とすとは夢にも思わなかった」と弁護。「2人の娘がおり、寛大な判決をお願いしたい」と訴えた。
被告は「かけがえのない息子を失い、毎日耐えられない思いで過ごしている。残された2人の娘と家族のために生きたい」と語った。また、被告の妻は検察から「処罰を望むか」と問われ、「望まない。娘が父親の不在を気にしており、特に末娘は『お父さんに会いたい』と言っている」と涙ぐんだ。
暴行の翌日早朝、被告が「息子が息をしていない」と通報し、病院に搬送。全身に打撲痕があり、死亡が確認された。判決は来月15日に言い渡される。
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