韓国のダイソーで品切れ騒動を起こしたアンプル型基礎化粧品「リードルショット」の人気で、ブイティー(VT)コスメティックの子会社ブイティーが過去最大の実績を上げた。「塗る肌美容機器」として口コミで広がり、国内外でブームを巻き起こした結果だ。VTコスメティックは今年、オフラインチャンネルを拡大し、リードルショットブームを続けるのが目標だ。
VTは昨年、売上高2955億ウォン(1ウォン=約0.11円)、営業利益455億ウォン。このうち、化粧品部門の売り上げが1630億ウォンで、割合が半分を上回る。化粧品部門の売り上げは2022年1196億ウォンから昨年1630億ウォンに36%増加し、売り上げ上昇を牽引した。今年は本格的にリードルショットの国内や海外オフラインチャンネルの入店が拡大し、売り上げが4000億ウォンを突破するという観測が出ている。
昨年6月に発売したリードルショットは、四半期ごとに成長を続け、VTコスメティックの業績に貢献した商品になった。リードルショットはマイクロニードル(微細針)とシカ(CICA)ベースの独自開発成分を混合して作った機能性化粧品だ。マイクロニードルが皮膚を刺して成分を皮膚の中に浸透させる機能をする。
リードルショットが人気を集めたのは韓国よりも日本だ。キューテン(Qoo10)ジャパンの昨年末のイベントのうち、メイクアップ部門で販売数1位を記録した。この他、日本の代表的なオンラインショッピングモールであるキューテンと楽天などで売り上げ上位に上がったこともある。昨年、VTコスメティックの地域別売り上げ割合を見ても77%が日本で最も高い。国内は13%、中国は8%だ。
昨年10月にはリードルショットが国内にもオリーブヤングとダイソーを中心に登場した。そのうちダイソーでは2週間で初回分が完売してしまい、再注文をするほど人気アイテムとなった。容量や成分、包装などを変え、従来の製品に比べ単価を大幅に下げたためだ。低価格でリードルショットを体験してみたい消費者が殺到し、ダイソーではオープンランが起こった。リードルショットのブームで、ダイソーの基礎化粧品カテゴリーの売り上げも昨年10月から今年1月までの3カ月間、1年前に比べて165%伸びた。
VTコスメティックは今年、本格的に国内外でオフライン売場を拡大する。まず、日本ではオフラインが化粧品市場の80%以上を占めるため、ドラッグストア、百貨店などを中心にチャンネルを広げる計画だ。韓国では今月まで、最大ビューティーのアンテナショップであるオリーブヤング全支店に入店を完了する計画であり、第1四半期までに国内の薬局への入店も5000店余りを目標にしている。中国ではオンラインを中心にリードルショットの進出を計画している。
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