ソウル警察庁安保捜査隊が、昨年検察に送致した事件5件のうち1件は麻薬事犯であることがわかった。スパイ活動など共産主義活動を対象とする「対共捜査」中心から、「公共安保」全般に捜査領域が拡大した結果だ。
ソウル警察庁の資料によると、ソウル庁安保捜査隊が昨年検察に送致した事件147件のうち30件(20.4%)が「麻薬類管理に関する法律」(麻薬類管理法)違反の疑いだ。今年は前年より比率がさらに高まり、1月から9月まで安保捜査隊で検察に送致した事件44件のうち14件(31.8%)が麻薬事犯だった。
安保捜査隊が事件を送致する比率は、麻薬類犯罪の方が国家保安法違反類犯罪より高い。今年1~9月、安保捜査隊は、麻薬類管理法違反の疑いで19件を立件し14件(約74%)を送致した。一方、国家保安法違反では14件を立件し、送致したのは1件(約7%)だった。
これまで対共捜査中心だった安保捜査隊の業務領域が公共安保全般に拡大し、麻薬犯罪でも北朝鮮との関連性が疑われれば捜査を進めた結果とみられる。
国家情報院の対共捜査権が2023年末には警察に移管される予定で、安保捜査隊は前身の保安捜査隊から現在の体系に改編され、捜査領域が拡大した。
安保捜査隊は、国家安全保障と国益に反する犯罪のうち情報事犯、テロ・対外貿易法・南北交流協力法違反など公共安保事犯などに対する諜報収集と捜査を担当している。
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