2025 年 5月 10日 (土)
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「カード配送員装った詐欺」被害466%急増…韓国・被害総額は10億ウォン台も

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韓国で、クレジットカードの配送員を装ったボイスフィッシング詐欺が急増している。昨年同時期と比較して約6倍(466%)も増加し、被害規模は最大で17億ウォン(約1億8700万円)に達するケースも確認された。

韓国警察庁の電気通信金融詐欺統合申告対応センターによると、2025年1~2月に寄せられた「カード配送員詐称」詐欺の通報件数は、1万1158件に達し、前年同期の234件と比較して466.3%の急増を記録した。これは昨年1年間に発生した通報件数(2万8836件)の約38.7%にも相当する。

一方、SMSを利用したカード配送員詐称の手口は468件で、前年同期比88%の減少がみられた。

この詐欺は昨年から急増しており、犯人は「新たにカードが発行された」といった内容で電話をかけ、偽のカード会社カスタマーセンターの番号を案内する。被害者がその番号にかけ直すと、「個人情報が流出しており、連動している口座が事故口座である可能性がある」として、遠隔操作用のアプリをインストールするよう誘導する。

その後、悪性アプリに感染したスマートフォンに対し、金融監督院を名乗って電話番号表示を偽装し、さらに検察に連絡するよう誘導して「検察官」を装う詐欺師に接続させるという周到なシナリオが展開される。金融監督院職員は「善人」役、検察官は「悪役」として被害者の心理を巧妙に操作し、金銭をだまし取るのが特徴だ。

この手口による被害額は極めて大きく、10億ウォン(約1億1000万円)以上の損害を被ったケースも多数報告されている。被害者の中には16億~17億ウォンを失った例もある。

警察庁によると、2024年には、国家機関や公共機関を装ったボイスフィッシング詐欺で、1億ウォン(約1100万円)以上の被害を受けた人が1431人に上った。これは2023年の407人と比べて251.6%の増加となっている。

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