2024 年 12月 21日 (土)
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「カードを使わず、さっと通り過ぎたら決済」…韓国Tマネー「タグレス決済」体験してみた

Tマネータグレスゲート(c)NEWSIS

韓国の代表的な交通系ICカード「Tマネー」は世界で初めて、ソウル牛耳(ウイ)新設軽電鉄線の12の駅に「タグレス(Tagless)決済」方式を導入した。乗客が地下鉄駅の改札を通ると、自動的に料金が決済される方式だ。

「Tマネータグレス(Tagless)決済は、交通カードをタッチせずにそのまま通ればいいということですが、満65歳以上の無料乗車券のお年寄りは利用できないのですか?」

6日午後、三養(サミャン)交差点駅で会ったある高齢者は、Tマネーの「タグレス決済」をどのように利用するのかわからず戸惑っていた。自動改札機に交通カードをタッチせずにそのまま通過すれば良いため、実際の利用方法は難しくない。ただ、モバイルTマネーアプリがスマートフォンにダウンロードされている必要がある。

問題は現在、モバイルTマネーアプリに地下鉄の無料乗車券登録が不可能だという点だ。満65歳以上のソウル市民なら地下鉄無料乗車券が発給され、ソウルすべての地下鉄路線を無料で利用できる。だが、このままなら満65歳以上の高齢者はTマネーの「タグレス決済」方式を利用できない。

Tマネーの「タグレス決済」は乗客が直接カードまたはモバイルを自動改札機にタッチして決済する方式ではない。

モバイルセンサー装置と低電力ブルートゥース技術で改札を通過する乗客のモバイルTマネーアプリ情報を認識し、料金を自動的に差し引く。モバイルTマネーの利用者はアプリで「タグレス決済を使用する」を設定するだけで良い。

記者が体験した「タグレス決済」方式は便利だった。しかし、1997年から導入され、現在の交通カードシステムに慣れている乗客や、Tマネー顧客ではない乗客には、スマートフォンにタグレス決済方式の適用が難しかったり、やや問題があると感じたりする。

そのうえ、モバイルTマネーアプリサービスと同様に「タグレス決済」方式を設計する時、満65歳以上の無料乗車券乗客に対する配慮はしなかったのではないかと残念に思った。

こうした問題は別として、「タグレス決済」方式のメリットは明らかだった。

スマートフォンにモバイルTマネーアプリさえダウンロードされていれば両手に荷物があっても、松葉杖や車椅子に乗っていても、機械操作が難しい子どもや社会的弱者も、ただ歩いて通るだけで決済されるためだ。これまで、改札を通過する時、自動改札機と交通カードの接触不良で自動改札通過が滞る場合があったが、このようなこともない。無賃乗車を試みる時だけ通過できない。

スマートフォンの電源が切れたときは、従来通り自動改札機にスマートフォンをタッチすれば良い。「タグレス決済」機が設置されていない駅や、他の交通手段との乗り換えも可能だ。Tマネーは牛耳新設軽電鉄を始め「タグレス決済」サービス範囲を段階的に拡大していく予定だ。

Tマネー関係者は「バスに導入する方案も検討している。バスの場合、運転手が運賃決済を直ちに確認できるため、地下鉄のように不正乗車を防止するための別途の装置を設置する必要がない。したがって、バスにタグレス決済方式を導入すれば、市民がより楽に乗車できるようになるだろう」と見通している。

(c)NEWSIS

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