韓国のMZ世代(1980年代~2000年代初旬の生まれ)を中心に広がっている「ローカル+エコノミー(ロコノミー)」ブームに簡便食市場が注目し、地域色のある店名や特産品を活用した商品が増えている。
業界関係者によると、新型コロナウイルス禍で韓国国内旅行が活性化され、「ローカル=ヒップなもの」という認識が拡散したことが契機になった。今やロコノミーは地域の希少性を盛り込んだ商品やサービスへの高い関心を反映した消費トレンドキーワードだという。
コンビニのCUは、地域農家共生プロジェクトとして全羅南道珍島郡の特産物である長ネギを活用した「長ネギプルコギ簡便食シリーズ」をはじめ、昨年1年間だけで特産物を活用した簡便食シリーズを20種以上発売した。珍島長ネギを活用した▽いなり寿司▽定食弁当▽プルゴギのり巻き――などだ。
食品会社のオットギは済州に特化し「済州みかん生地のピザ」を新たに発売した。済州みかん漬けを入れて作った香ばしい生地に済州黒豚肉や済州産ニンジン、キャベツなどのピクルスをトッピングしたピザだ。同社は地域農家との共生に力を入れており、済州黒豚カレー、済州デコポンママレードなども発売している。
グルメキュレーションプラットフォームのキャビア(KAVIAR)は釜山の伝統グルメと協業している。20年の味を誇る海雲台(ヘウンデ)グルメ店「冬柏島(トンベクソム)刺身店」のスケトウダラ鍋(トンテタン)や釜山老舗グルメ店「下宿屋」のイイダコ(チュクミ)サムギョプサルや甲イカ炒め――などだ。
業界関係者は「ローカルフードの場合、健康で新鮮な材料を使っているという認識が消費者にある。関連製品の需要は今後も高まるだろう」と展望した。
(c)NEWSIS