
韓国の未来航空モビリティのスタートアップ「ディスイズエンジニアリング(THIS IS ENGINEERING、TIE)」がローター(回転翼)が全方向に回転するよう「関節」を追加した垂直離着陸飛行体「シフトコムソン(SHIFT Compson)」を開発した。既存のマルチローターとティルトローターを結合した形で、年内にテスト飛行を進め、2027年に商用化する計画だ。
TIEによると、シフトコムソンは5人乗りで最高速度は時速330km、航続距離は280kmだ。ソウルから大邱(テグ)や浦項(ポハン)、全州(チョンジュ)へ1時間以内に移動できる。
最大の特徴は、各ローターが全方向に回転すること。複数のローターで飛行体を傾けて飛ぶ「マルチローター」方式やローターが離着陸時に真下、巡航時に水平を向く「ティルトローター」方式を融合させたという。
TIEのホン・ユジョン代表は「ローター自体が水平方向に回転できるのでマルチローターより速く巡航効率が良い。ローターの回転を微細調節する方式なので高い敏捷性、低い製造費用と重さなどを実現できた」と話した。
TIEは商用化に向けた投資誘致にも自信を示した。ホン代表は「完全商用化のためには3億ドル(約432億円)程度の資金が必要だが、投資してくれる方々が多い」と話した。2016年に設立されたTIEは現在までSBIインベストメントや韓国投資パートナーズ、KBインベストメントなどから120億ウォン(約13億円)の投資を誘致した。
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