2024 年 10月 8日 (火)
ホームエンターテインメントウェブトゥーン盗用、複製、盗んだ絵の商業利用…韓国ウェブ漫画作家が爆発させる「アンチAI」マグマ

盗用、複製、盗んだ絵の商業利用…韓国ウェブ漫画作家が爆発させる「アンチAI」マグマ

AIボイコットを訴える投稿(ネイバーウェブトゥーンキャプチャー)(c)news1

韓国で人工知能(AI)ウェブトゥーンのボイコット運動が広がっている。誰でも漫画を書いて作品を公開できるネイバー・ウェブトゥーン創作漫画サービス「挑戦漫画」には、今月2日から3日にかけて多数の「AIウェブトゥーンボイコット」に関する投稿が相次ぎ、一部はリアルタイムの人気上位10位にも入った。

◇「既存の作家の画風に似ている」

ボイコットを主張する投稿者らは「AIは創意性がない」「AIが作り出した絵で著作権が安全なものは1枚もない。AIは複製したデータを組み替えるだけだ」と主張した。

投稿者らは、技術の発展に反対しているわけではない。無断盗用、複製、絞り込んだイメージ・盗んだ絵の商業利用、肖像権侵害などに反対しているという。

こうした反発の背景には、既存の作家の画風に似ているAI創作物が続々と世に出ていることがある。加えて、一部のAIが開発プロセスにおいて、著作権のあるオンライン上のイメージを無断で学習したという疑惑・訴訟が相次ぎ、騒ぎに火がついている。

◇利用約款に「研究目的で活用できる」

騒ぎが続く中、ネイバーウェブトゥーンは利用約款に「会員がネイバーウェブトゥーンサービス内に載せる作品は、ネイバーウェブトゥーンやネイバーサービスのための研究目的で活用できる」という内容を加えた。

これによって「挑戦漫画」の掲示作品がAI学習に使われる恐れがある、という懸念が出てきた。

また、ネイバーが進める「2023ネイバーウェブトゥーン地上最大の公募展」に参加するためには、この約款の適用を受けるプラットフォームへの加入を義務付けられるため、参加者から反発が起きた。

ネイバーウェブトゥーン関係者は「現時点で、挑戦漫画をAI学習には活用しておらず、これに関連して議論もない。今後、活用することになれば、クリエイターの著作権を侵害しない方法を取る」と説明している。

生成AIと著作権問題がまだ法的にはグレーゾーンにあり、ウェブトゥーンをはじめ、創作業界の混乱と葛藤はしばらく続きそうだ。

(c)news1

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