2024 年 2月 21日 (水)
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猛暑の中、行き場を失う韓国の高齢貧困層…公園の冷水器も故障

  現場ルポ  

1日午後3時ごろ、ソウル市鍾路区のタプコル公園の様子©MONEYTODAY

「猛暑から逃れるための休憩所なのに浄水器が故障しました。フィルター掃除もしてくれない。老人たちは水道水を飲んでいます」

1日、ソウル市広津区華陽洞(ファヤンドン)のある敬老堂(高齢者センター)。前日まで漢江の潜水橋が沈むほど降っていた大雨がやみ、続いて30度を上回る暑さが街を襲った。暑さを避けるため敬老堂を訪れたAさん(70代)は「浄水器が故障し、冷たい水も飲めない」と訴えた。A氏は記者の手を握って「浄水器を直してほしい、と言ってもらえませんか」と訴えた。

冷房設備を備えていない脆弱階層は「チョクパン」(小さな居住空間)を離れ、ソウル市や金融機関などが運営する、暑さをしのぐことのできる「猛暑休憩所」を訪れる。しかし、同日、ソウル一帯にあるこうした休憩所が、まともに機能しなかったり、運営を中断したりした。一部の脆弱階層は、休憩所の代わりに路上の木陰を探して日差しを避ける以外に方法はなかった。

猛暑休憩所は、市民の熱中症を回避するために設けられた場所。ソウル市によると、市が運営している猛暑休憩所(敬老堂、福祉館、都市銀行など)は4038カ所。昨年、猛暑が始まった7月16日時点での1261カ所と比べ、3.2倍増えた。だが、この日、昼の最高気温32度を行き来する猛暑なのに、ソウルでまともに運営される休憩所は見られなかった。

ある金融機関は2019年まで休憩所を運営していたが、その後、中断したという。関係者は「新型コロナウイルス感染拡大以前には7~8月に休憩所を運営し、ミネラルウォーターとお茶菓を備えておいた。訪ねてくる方々を拒むわけではないが、休憩所名簿に名前があるだけで、運営はしていない」と話した。

1日、ソウル市鍾路区のタプコル公園の陰で暑さを避けて休んでいる人々©MONEYTODAY

休憩所を案内しているソウル市のウェブサイトも、本来の機能を果たしていない。休憩所の位置情報などを提供しているが、新型コロナウイルス感染の流行前に収集したリストであり、誤った情報が数え切れないほどあった。ソウル市江東農協高徳洞支店は、サイトに休憩所と表記されているが、ここは拡張工事中で運営していなかった。

結局、老人・チョクパン村の住民ら社会的脆弱階層は、路上に追いやられるしかない。永登浦(ヨンドゥンポ)駅近くのチョクパン村に住むBさん(55)は、エアコンがなく、古い扇風機1台で20年間居住している。「暑い時には、このように外に出て風に当たったり、水を浴びたりするしかない。でも、すでにこんなに暑いので、今夏の先行きが心配」と話している。

脆弱階層は猛暑休憩所の運営を拡大し、施設を改善して夏を越せるよう手助けしてほしいと訴える。

ソウル・東子洞(トンジャドン)のチョクパン村に住む基礎生活受給者Cさん(53)は「エアコンの代わりに翼の折れた扇風機に頼っている。日々我慢してしのいでいる人には気温が1度上がるたびに地獄のようだ。休憩所が1カ所増えるごとに、疲れて倒れたりする人も減るだろう」と話している。

©MONEYTODAY

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