2024 年 6月 15日 (土)
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法曹界でも加速する“脱公職” [KWレポート] 韓国的「官尊民卑」の終末 (3)

京畿道高陽市キンテックスで開かれた2023年度国家公務員9級公開競争採用面接試験で受験生たちが試験管理官から案内を受けている(c)news1

今年1月に実施の弁護士試験で首席合格したパク・ヨンフィ氏(29)は、判事や検事ではなくローファーム(法律事務所)の弁護士としての仕事を選んだ。

弁護士試験の席次が初めて公開された昨年の試験でも、首席合格者のチョ・ヒョン弁護士(26)は判事選抜過程であるロークラーク(裁判研究員)と検事任用を拒み、弁護士として法曹人の第一歩を踏み出した。

判事・検事中心の公職と「前官礼遇文化」(裁判官や検事を辞めて転身した弁護士に対して、なるべく裁判で勝たせるようにする悪習)が根強い法曹界に吹く「変化の風」の象徴的な場面だ。

従来の官尊民卑(官僚を優遇し民間を低く扱う)パラダイムから外れた「脱公職」現象が明確となっている。

「ビッグ4」と呼ばれる法律事務所のある関係者は次のように指摘する。

「10年前までは判事や検事に任用され公職で経歴を積んだ後、40代、50代に大型法律事務所に移籍するのがエリートコースだったとすれば、最近はロースクールを卒業するやいなや20代、30代からローファームや企業など民間に進む法曹エリートが増えた。『お金より名誉』という言葉は昔話だ」

◇10年目の判事もサムスン電子の初任給並み

何より民と官の処遇差の広がっていることが、若い法曹人の民間行きを加速化する。「法曹の花」と呼ばれる判事・検事になっても、薄給で老後も保障もされない現実に直面する。

一般裁判官と検事1号俸の月給は300万ウォン(1ウォン=約0.1円)を超えたばかりの水準だ。職級補助費や特定業務経費など各種手当てを加えても年俸は多くて7000万ウォン前後に止まる。少ないとは言えないが、サムスン電子社員の初任給が5300万ウォン、成果給まで加えれば7000万~8000万ウォンに達することに比べれば、報酬が高いとは言いがたい。

これまで中堅判事のガス抜きの役割を果たしてきた高裁部長判事昇進制度が、キム・ミョンス(金明洙)最高裁長官体制になって消えた。

「裁判研究官・行政処審議官→高裁部長判事→裁判所長」というエリートコースが崩れ、歯を食いしばって耐えても、たいした昇進は望めないという認識が、現職裁判官だけでなく新入法曹人の間でも一般的になった。

首都圏地域のある部長判事は「このような状況で誰が判事になると手を挙げるだろうか。検察はそれでもましだと言うが、どんぐりの背比べだ」と話した。

◇学生もローファームへ

「成績が上位の学生が依然として「検事・ロークラーク」を好むということは否定しない。だが、以前に比べて、人気が大きく落ちたのは事実だ。当初から、そこを目標にしていた学生でも、ローファーム行きに転じる者が多い」

ソウルのロースクールに通うある学生はこう打ち明ける。

大手法律事務所もこのような変化を受け、青田買い式の採用に乗り出している。

ロースクール1学年の冬休み、2学年の夏・冬休みの時に1~2週間のインターンシップ後に面接を経て、在学生をあらかじめ採用する方式が主流となった。採用が確定した在学生は、弁護士試験に合格すれば直ちに法律事務所所属の弁護士として勤めることになる。

また、別のロースクールに通う学生は「ローファームではインターン直後に採用が決まり、体系的に業務を学べるため、低年次から専門性を高めることができる。実務を早く学べるという点でローファーム入りを希望する学生が多い」と語った。

(つづく)

(c)MONEYTODAY

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