2024 年 7月 27日 (土)
ホーム経済OTT地上波拒絶したウ・ヨンウに150億投入、10倍稼いだ (上)

地上波拒絶したウ・ヨンウに150億投入、10倍稼いだ (上)

(写真=KT)©MONEYTODAY

自閉スペクトラム症の主人公、コンテンツ業界で頭角を現せていなかった通信大手KT、ENAという馴染みのないチャンネル……。「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」が始まった当初、誰もこれほどのシンドロームを起こすとは想像できなかった。YouTubeや米動画配信大手ネットフリックス(Netflix)などオンライン動画サービス(OTT)がコンテンツの消費方法として定着した今、地上波放送さえ10%の視聴率を越えることが難しい。この状況のなか、認知度が低いケーブル放送チャンネルが着実に15%を越える視聴率を記録していた。ウ・ヨンウが「イカゲーム」と共に韓国メディアコンテンツ産業に及ぼした影響と象徴性は少なくない。

初回、0.95%の視聴率で始まった「ウ・ヨンウ」は最終話(16回)では17.53%の視聴率を記録し、水木ドラマ(毎週水曜と木曜の夜に放送されるドラマ)1位の座を守った。1分当たりの最高視聴率は21.86%を記録した。

ネットフリックスが集計した週間トップ10チャートによると、「ウ・ヨンウ」は3週間連続で非英語圏TV部門1位を記録した。OTT統合検索・コンテンツ推薦プラットフォーム「キノライツ」によると、7月1週目から8月1週目まで、コンテンツランキングで1位を占めた。

海外でも「ウ・ヨンウ」は注目された。7月第1週目に日本や香港、インドネシアなどでテレビショーチャート1位を、ネットフリックスショー全体では8位を記録した。

「ウ・ヨンウ」の成果は、制作企画と投資を担当したKTと、コンテンツを流通させたKTスカイライフの実績からもわかる。上半期KTスタジオジニーを含むコンテンツ子会社の売り上げは2853億ウォンで、昨年上半期より34.7%成長した。同期間、KTスカイライフの売り上げも45.2%増の2542億ウォンを記録した。

「ウ・ヨンウ」の成功は「イカゲーム」以後、馴染みのない素材でも完成度が高く、共感を得られるK-コンテンツであれば、いくらでもグローバル市場に通じるという事実を再確認させた。

(写真=KT)©MONEYTODAY

敏感な素材である障害、自閉スペクトラム症の主人公を前面に掲げた。事件を解決する過程で、多くの人々の共感を引き出す確かなストーリーライン、俳優たちの熱演、そこに繊細な演出まで加わり完成度を高めた。

これは自閉スペクトラム障害に対する社会的な関心と認識の転換への契機にもなった。

韓国の法廷を背景にした法廷ドラマであるにもかかわらず、数多くの海外ファンを魅了することに成功した。それだけK-カルチャーにグローバル視聴者がかなり慣れてきて、独特で馴染みのない素材まで消化できるようになったという意味でもある。

実際、YouTubeのENAとA Storyチャンネルの「ウ・ヨンウ」ハイライト映像には、数多くのグローバル視聴者が、印象深い場面とストーリーラインごとにコメントを書いていたことから、好評を得ていることが確認できる。

米CNNテレビは最近、「ウ・ヨンウはネットフリックスで31の言語に翻訳され放映されている。インドネシアやマレーシア、シンガポール、タイ、ベトナムなどアジア圏で人気を得たことが成功の要因となった。韓国コンテンツは昨年、イカゲームのとてつもない成功以後、ネットフリックスで特に重要となった」と評価した。

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