2024 年 12月 14日 (土)
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北朝鮮の金正恩総書記、半月に7回ミサイル発射を指揮…「核対応態勢維持」

9日、ソウル市中区のソウル駅待合室で、北朝鮮の弾道ミサイル発射関連ニュースを視聴する市民ら©news1

北朝鮮が10日、「朝鮮人民軍戦術核運用部隊」の軍事訓練を先月25日から半月の間に実施したと明らかにした。キム・ジョンウン(金正恩)総書記がこの2週間で7回発射された各種弾道ミサイル発射を直接指揮した。

朝鮮労働党機関紙、労働新聞は10日、この2週間に実施されたすべてのミサイル試験発射と軍事訓練のニュースをまとめて報道した。弾道ミサイルの写真や現地でこれを指導するキム総書記の姿を収めた写真なども数多く公開した。

同紙は「国の戦争抑止力と核反撃能力を検証判定し、敵に厳重な警告を送るための朝鮮人民軍戦術核運用部隊の軍事訓練が9月25日から10月9日までの期間に実施された」と報じた。

さらに軍事演習と弾道ミサイルの発射が「米海軍空母とイージス駆逐艦、原子力潜水艦をはじめとする連合軍の大規模海上戦力が朝鮮半島水域で危険な軍事演習を展開している時期に実施された」とし、これらが米韓と日米韓が対北朝鮮抑止力強化のために進めた海上合同演習に対応する次元の挑発だったことを明らかにした。

米韓は北朝鮮の核兵器政策法制化に対応して「拡大抑止力」強化のため、米国の原子力空母を展開、海上訓練を強行した。これについて、同紙は「地域の緊張レベルをさらに高める遺憾な態度」を取ったと非難した。

そのうえで「党中央軍事委員会は9月下旬、朝鮮半島に造成された政治・軍事的情勢と展望を討議し、わが国の戦争抑止力の信頼性と戦闘力を検証および向上させ、敵に強力な軍事的対応警告を送るために、各レベルの実戦化された軍事訓練を組織、進行することを決めた」と説明した。

北朝鮮が米国の原子力空母「ロナルド・レーガン」が5年ぶりに日本海上に展開した今回の状況を「準戦時状況」に設定し、「核には核」で対応する実戦レベルの訓練を実施したことが確認された。

北朝鮮が過去に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17型」©news1

◇「対話の必要性なし」

同紙は「敬愛するキム・ジョンウン同志が戦術核運用部隊の軍事訓練を現地で指導した」と記し、キム総書記がすべての軍事訓練を直接指揮したと明らかにした。

同紙はこの2週間の訓練も詳しく紹介した。

先月25日に平安北道(ピョンアンプクト)泰川(テチョン)一帯から発射した短距離弾道ミサイル(SRBM)については「西北部貯水池水中発射場」で戦術核弾頭を模擬搭載した弾道ミサイルを発射し、これには「水中発射場での弾道ミサイル発射能力を熟練させ、迅速反応態勢を検閲」する目標もあったと説明した。

先月28日、平壌(ピョンヤン)の順安(スンアン)空港から発射した2発のSRBMは、韓国の「作戦地帯内の飛行場を無力化させる目的」で発射されたと明らかにした。

特に今月4日、日本上空を通過した中距離弾道ミサイル(IRBM)については「敵により強力で明白な警告を送ることに対する決定を採択したことによるもの。新型地対地中長距離弾道ミサイル」を発射したものだと主張した。

このほか、「敵の主要軍事指揮施設」と「敵の主要港打撃」を模擬した超大型放射砲射撃訓練も実施したと明らかにした。

また「7回にわたって進めた戦術核運用部隊の発射訓練を通じ、目的する時間に、目的する場所で、目的する対象を目的とするだけに打撃消滅できるよう完全な準備態勢にあるわが国の国家核戦闘武力の現実性と戦闘的効果性、実戦能力が余すことなく発揮された」と自評した。

同紙はまた、半島情勢に対処して「軍前線長距離砲兵区分隊と空軍飛行隊の火力打撃訓練が10月6日と8日に実施した」とも伝えている。

キム総書記はこの15日間の訓練について「戦争抑止力の稼動態勢に対する検証であると同時に、国家核防御態勢の徹底した準備状態の信頼性を証明した契機」「敵に韓国の核対応態勢、核攻撃能力を知らせる明確な警告、明白な誇示」と成果を高く評価した。

そのうえで「敵が軍事的脅威を与えてくる中でも、依然として対話と交渉を云々しているが、我々は敵と対話する内容もなく、またその必要性も感じない。まず、我々はより強力で断固たる意志と行動で膨大な武力を時となく引き入れ、地域の情勢を激化させる敵にさらに明白な信号を送らなければならない」と強調した。

©news1

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