2024 年 7月 27日 (土)
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公務員にもMZパワー、ソウル市職場のいじめの慣行変える

ソウル市庁全景©news1

ソウル市が作った匿名カカオトークルーム「90年生まれが来た」に昨年2~3月、勤務3年以下のMZ世代公務員が「嫌なこと」を列挙した文章が掲載され、波紋を呼んだ。

「私生活の質問、侮辱的な暴言や無視などの職場内いじめ、仕事を終わったあとのカカオトーク、食事当番」

この文章をめぐり、一部には、ソウル市の公務員社会の素顔が率直に表現されている、という指摘も出た。

あるMZ世代公務員は次のように捕捉する。

「非対面の報告が可能なのに、対面報告に固執する一部の先輩によって、懐疑心を抱く時がある。チームで昼食を取るよう強制することなんかも、上の人たちを気遣うことを求める不必要な慣習だ。こういうのが公正な業務なのかという疑問がある」

◇二極化現象

自身の権利主張に積極的なMZ世代割合が韓国社会で拡大している。ソウル市の公務員社会も、垂直的組織文化の改善に乗り出すなど変化の兆しが見られる。

市によると、昨年3月現在、市の公務員のうち30歳以下の割合は11.5%で、2010年に比べ6.6ポイント増えた。同期間、51歳以上の職員の割合も27.7%から35.4%に7.7ポイント増加した。一方、世代間対立を緩衝する役割ができる31~50歳の比率は67.4%から53.1%に14.3ポイント急減した。

市のある関係者はこの現象が次のような問題を引き起こしていると指摘する。

「新規採用が拡大され、公務員年齢構造で二極化現象が起きている。公務員間で価値観の違いが生じ、それに伴う対立の事例が起きている」

実際、行政安全省が2020年、中央行政機関と地方自治体公務員のうちジュニア(1980~2000年代生まれ)1810人とシニア(1960~1970年代生まれ)1196人を対象に実施したアンケート調査結果も、ほぼ同じだった。

職場生活のキーワードに対し、ジュニアは「働いた分だけ補償」「自由」を挙げたのに対し、シニアは「成就感」「所属感」を掲げた。「飲み会の意味」に対してもジュニアが「余暇時間の侵害」と断固たる立場を示す一方、シニアは「コミュニケーションの機会」という肯定的な評価だった。

◇柔軟で水平的な組織文化

このためソウル市は、年齢構成の変化と公務員間の認識の違いに沿って、人事と業務、服務、福利厚生、コミュニケーションなど全分野において、柔軟で水平的な組織文化を適用する方針を決めた。

まず、職場内のいじめのない勤務環境を作るという計画を掲げる。

今年下半期から職場内でいじめが発生した場合、部署長の管理責任履行可否を検討し、未履行時には成果給の1等級を下方修正することにした。また「食事当番」「人事異動時のプレゼント文化」など、時代の変化によって改善が必要な慣行に対して、変化を促することにした。

さらに、任用後3~6カ月の新規職員は、職務ストレス解消のための「心の健康診断」を定期的に受け、任用後1年たった新規職員はストレス解消のための「ヒーリングキャンプ」に参加することができる。

また、柔軟な勤務を活性化し、勤務短縮・休暇使用実績を機関評価に結び付けさせ、機関長・部署長の成果給策定に反映させることにした。

別の市関係者は「不必要な慣行の改善によって職員間の親睦を深めていきたい」と話している。

©MONEYTODAY

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