2024 年 12月 9日 (月)
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「為替差益」歓迎ムード…ドル高に笑う韓国ファッション・ビューティー業界

ソウル・ハナ銀行ディーリングルーム電光板(c)news1

世界的に「キングドル」現象が続くなか、輸出割合が高い韓国ファッション・ビューティー企業がこの流れを歓迎しているもようだ。ドル高による為替利益の恩恵を受けることができるからだ。

ソウル外国為替市場で22日、ウォン・ドル為替レートは前取引日より3ウォン下がった1ドル=1379.2ウォンで取引を終えた。為替レートは13日(現地時間)夜、イランがイスラエルを空爆し、16日の取引中に一時1400ウォンを記録するなどドルが急激に上昇した。

ウォン・ドル為替レートの上昇は根本的にドル高による。米経済が「一人勝ち」の好況を続け、中央銀行である連邦準備制度理事会の金利引き下げが遅れるという見通しが優勢だ。

ウクライナ戦争やイスラエル・パレスチナ間の武力衝突に続き、イスラエル・イランの対立で地政学的リスクが重なったことも、ドル高に刺激を与えている。

ウォン・ドル為替レートは今年に入ってだけで7%急騰し、2008~2009年のグローバル金融危機当時を上回る上昇幅を記録中だ。

このうち輸出を中心とするファッションODM・OEM業者は歓迎ムードだ。ハンセ実業、ヨンウォン貿易、セア商域、シンウォンなどがこれに該当する。

これら業者の場合、生地を作る時に使う綿花など各種原・副材料価格、インフレーションによる海外生産基地の人件費が上昇するが、売り上げがドルと連動してこれを相殺できるものとみられる。

特に、米国への輸出割合が80%に達するハンセ実業は、ドル高現象の最大の受益者として挙げられる。

キウム証券のチョ・ソジョン研究員は最近報告書を通じて「ハンセ実業は為替レートの影響が大きく、最近のドル高の恩恵が期待できる業者だ。為替レート上昇の流れが持続すれば、市場の投資心理が大きく拡大する可能性がある」と話した。

ノースフェイスなど海外バイヤーからアウトドア・スポーツ衣類を受注し、海外現地法人の工場で製品を生産して輸出するヨンウォン貿易も総売り上げがドルに連動し恩恵を受ける見通しだ。

コスマックス、韓国コルマーなど化粧品ODM・OEM業者も同じ理由でキングドル現象が好材料として作用する。

さらに、ビューティーメーカーも最近、キングドル現象と円安現象が好材料だというのが業界の見方だ。ビューティー業界の関係者は「ほとんどの化粧品原材料は日本から輸入するため、輸出を中心とする企業だけでなく製造業者も円安効果をかなり享受できるだろう」と説明した。

一方、今年第1四半期の化粧品輸出額は23億ドルで、昨年同期より21.7%増加し、歴代最高記録を更新した。

(c)news1

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