2024 年 6月 23日 (日)
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「アダム」の末裔たち…仮想人間、デジタルアルバムで歌謡界に挑戦状

仮想人間「アナ(ANA)」(写真=アナYouTubeのキャプチャー)©NEWSIS

韓国での仮想人間(バーチャルヒューマン)の始まりは、1998年に登場した「サイバー歌手アダム」と考えられる。約20年経った今、はるかに人間と似た仮想人間が登場。相次いで人工知能(AI)で制作した音源を発売し、歌謡界に挑戦状をつきつけている。

ビデオゲーム開発「クラフトン(KRAFTON)」 の仮想人間「アナ(ANA)」は15日、国内外のオンライン音源サイトを通じて、デジタルシングル「シャインブライト(SHINE BRIGHT)」を公開し、歌手として公式デビューした。

顔と体全体に特殊な技術が使われ、多様な関節の動きを自然な形で実現。アナはミュージックビデオでも人と一緒に自然に踊る姿を披露したりもした。

仮想人間の歌手デビューは、今年に入り活発になっている。

ハン・ユアのデビュー曲「I Like That」ティーザー©news1

昨年登場した「ロージー(ROZY)」は今年2月、初シングルの「フー・アム・アイ(Who Am I)」を発表。「ハン・ユア」も4月、初めての音源である「アイ・ライク・ザット(I Like That)」を公開した。8月には仮想人間「リア」がミュージックビデオ「リアライジング(Ria Rising)」をYouTubeで披露し、反響を呼んだ。

仮想人間のターゲットは10~20代の若年層であり、ミュージックビデオはYouTubeなどのSNSで人気を呼んでいる。ロージーの歌詞ビデオのYouTube再生数は107万回を超え、ハン・ユアのビデオは710万回を突破した。

ただ、ビデオが人気の一方で、「音源」部門では大きな成果を出せずにいるのも事実だ。

YouTubeでは100万回単位の再生数を記録したロージーとハン・ユアのデビュー曲は、国内主要音源サイトのチャート圏には一度も入らなかった。サイバー歌手の先輩であるアダムが20万枚を超えるアルバム販売高を記録したのと比べれば、寂しい結果だ。

理由としては、現実の人間と区分しにくいほど技術力が発達した点が、かえって足を引っ張っているという声がある。

ロージーやハン・ユアは、仮想の人間にもかかわらず自然に動くという「不思議さ」が強みだが、音源の場合、そうした強みを見せることは難しい。

また、新型コロナウイルス感染拡大のピークが過ぎて以降は、本物の歌手たちの公演が復活し、仮想人間が活躍する場面が少なくならざるを得ないという見方もある。

AIをベースにした仮想人間産業は、メタバースとともに新たな成長分野として注目されている。市場調査会社「イマジンリサーチ(IMAGINE RESEARCH)」によると、2020年には100億ドル水準だった全世界の仮想人間の市場規模は、2030年には5275億8000万ドルに達すると予想されている。

©NEWSIS

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