2つ以上の慢性疾患をもつ65歳以上の高齢者のうち、うつ病を患っている人が自殺を考える危険性は、患っていない人の9倍以上に上るという調査結果が出た。韓国・中央大学看護学科のソン・ヨンジョン教授のチームが大韓臨床健康増進学会誌の最新号に発表した。
ソン教授のチームは、疾病管理庁の2017年地域社会健康調査に参加した複合慢性疾患をもつ高齢者2万533人を分析した。高血圧・糖尿病・関節炎のうち2つ以上を患っている場合、複合慢性疾患と定義した。
この1年間のうちに「自殺を考えたことがある」と答えた高齢者は全体の13.6%(2790人)だった。このうち、うつ病も患っている高齢者の人数は、患っていない人の9.3倍に上った
男女の比較では、女性が男性より自殺を考える可能性が1.2倍高かった。
世帯の月所得が100万ウォン(1ウォン=約0.1円)未満と以上では、未満の高齢者が自殺を考える可能性が1.4倍に。また身体活動の少ない高齢者が自殺を考える可能性は、それが活発な高齢者の1.4倍などとなっていた。
ソン教授は「身体活動が減ると自殺思考につながりかねない。体を活発に動かすことが重要だ」と指摘する。
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