がん治療中または診断を受けた多くの患者が、ユーチューブから情報を得ようとすることが少なくない。そんななか、ユーチューブで公開されている「がん関連動画」の34.8%は広告的要素を含んでいることが、韓国腫瘍内科学会の調査結果で明らかになった。がん専門医らは、こうした動画は専門性や信頼性が低い傾向があると指摘している。
同学会は、がん患者への調査をもとに選定した10のキーワード(リハビリ、統合、克服、完治、管理、症状、理由、予防、抗がん剤、効果)を含む動画を収集し、合計491本を分析対象とした。
出演者の所属について、大規模総合病院が50.1%を占めた一方で、個人病院15.6%、所属不明13.6%、医師以外の専門家が少数ながら見られた。
特に韓方や療養病院が制作した動画の85.7%、中小個人病院の動画の89.9%が広告宣伝を含んでいた。また、情報提供の過程で「キノコエキスを摂取すれば治る」という結論に至る動画も存在していた。
がん患者がユーチューブの不正確な情報を信じ、標準治療を中断したり、主治医と相談せずに代替療法を実施するケースが報告されている。
チャンネル登録者数が少ないほど広告宣伝動画の割合が高い。一部のチャンネルでは特定の内容を繰り返し視聴することで、広告要素が強調される傾向がある。
主治医が推奨しない高用量ビタミン療法や温熱治療など、患者が疑問を抱く代替療法の問い合わせが増加している。
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