
ソウル市瑞草区の潜水橋がバイク愛好家の「パンショット撮影(横振りによる撮影)」スポットとして知られるようになり、毎晩オートバイやスーパーカーが集まって爆音を響かせながら疾走している。深夜から未明まで続く騒音に、周辺住民や橋を訪れる市民が大きな被害を訴えている。
潜水橋は反射音が強く響く構造のため、排気音が95デシベルを超えることもある。実際、9月13日夜に測定されたオートバイの最高音は96.7デシベルに達し、歩行者は会話も困難なほどだった。
潜水橋が注目を集めた背景には「パンショット」がある。走行する車両を流し撮りする撮影技法で、写真家がSNSやバイクコミュニティに投稿した作品が人気を呼び、コロナ禍以降、ライダーの撮影名所となった。

しかし、その結果として深夜に数十台のバイクやスーパーカーが集まり、爆音を立てて走行するようになった。中にはフロントタイヤを浮かせる危険な「ウィリー走行」や、中央線を越えて逆走する行為まで確認された。
住民らは「春や秋は窓を開けられない」「騒音のせいで子どもが敏感になり、夜も眠れない」と苦情を訴える。歩行者も「ここで3時間爆音を聞いてみろと言いたい」と怒りを露わにした。
現行法では二輪車の排気音は105デシベルまで許容され、違反時は200万ウォン以下の過料が科される。しかし、基準値以下でも生活に支障を与える騒音だとの指摘がある。
一部自治体は深夜の「移動騒音規制地域」を設け、95デシベル以上の二輪車を取り締まっているが、実効性は限定的だ。
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