2025 年 7月 23日 (水)
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SNS世代が文学を変える…韓国の若手作家が次々ブレイク

ソウル・光化門の教保文庫(c)NEWSIS/MONEYTODAY

韓国の出版市場で若手作家の台頭が目覚ましい。大手書店のベストセラーや各種文学賞において、20代の作家たちが頭角を現しており、出版業界はこの流れを中長期的な売上成長につなげようとしている。

出版業界によると、大手オンライン書店であるYES24が約44万人の読者を対象に実施した「韓国文学の未来」アンケートでは、1993年生まれのチョ・イェウンが1位を獲得。彼女は『カクテル、ラブ、ゾンビ』や『トロピカル・ナイト』など、独特の不気味な文体で人気を博している。同じ年のペク・オンユも、出版社・チャンビの青少年文学賞や「今日の作家賞」などを受賞しており注目されている。

中でも、1994年生まれのソン・ヘナによる小説『ホンモノ』は、教保文庫とYES24でいずれも7月の月間1位に輝いた。これにより、ハン・ガンやキム・ヨンハといった「ベテラン人気作家」はもちろん、イ・ジェミョン(李在明)大統領といった著名人の著作も押しのけたことになる。出版社ネクサスが主催する長編小説賞で大賞を受賞したシン・ボラも94年生まれだ。また、教保文庫の「Top 10」にランクインした詩人ハ・テワンは1996年生まれで、まだ30歳に満たない。彼の詩集は累計120万部以上を売り上げている。

このような若手作家の躍進は、読者層の若年化とも関連している。統計庁の社会調査によると、「読書経験がある」と回答した割合は、20代以下が74.5%、30代が68%と、40代(47.9%)、50代(36.9%)よりも高かった。最近開かれたソウル国際図書展では、10代・20代の来場者が多数を占め、観覧者数は過去最多となる15万人を超えた。

若手作家の最大の特徴は、双方向のコミュニケーションに長けていることだ。SNSやYouTube、オンラインコミュニティを活用して、読者との距離を縮めながら作品を発表するケースが多い。2009年生まれで「女子高生作家」として注目を集めたペク・ウンビョルは「自分の本を自分でPRするのが普通になってきた」と語る。実際、多くの若年作家は書籍を発行した後、SNSなどで広報活動を続けている。

(c)MONEYTODAY

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