韓国代表する人工知能(AI)関連のスタートアップ「アップステージ(Upstage)」のキム・ソンフン代表がこのほど、ソウルで初めて開いた記者懇談会で「世界1位の人工知能企業になることができる」と自信を語った。
同社はOCR(イメージの中の文字判読)基盤の「ドキュメントAIパック」や、チャットAIアスクアップ(AskUp)と検索・推薦技術を結合した「アスクアップサジェスト(AskUp Seargest)」を公開している。オーダーメードAIを誰もが便利に使えるよう支援して、グローバル企業への成長を狙う。
キム代表は「AI事業はある程度規模を備えなければ世界で1位になりにくい。自社はOCR、検索・推薦技術力を持っており、OCR技術人材50人余り、検索・推薦技術人材30人余りを確保した」と述べた。
一方で「大規模言語モデル(LLM)は100人の開発者がいても作るのは容易ではない。アップステージの戦略は、われわれが持つ差別化されたモデルと、外部LLMをうまくつなげて市場に進出することだ。OCRだけでなくLLMでも機会をうかがっている」とも述べた。
アップステージにはネイバーAI開発を総括したキム・ソンフン代表ら世界的なビッグテック企業から迎え入れた人材がおり、最高水準の研究成果を保有している。
同社が作り出した「ドキュメントAIパック」は金融、保険、医療など多様な産業で活用できる文書AIソリューションだ。OCR技術を通じてイメージやPDF形式の文書をテキストに変換し、自然言語処理(NLP)技術を通じて必要な文書の内容を抽出したり分析や要約することができる。今年初めに発売し、サムスン生命、ポスコホールディングスなどとの契約に成功した。
また、同日公開した「アスクアップサジェスト」は、検索と推薦技術(Search+Suggest)を活用し、チャットの形で提供するソリューションだ。チャットAI技術には最新情報に対する制限と、個人化が難しいという短所が存在するが、これを克服し、超個人化された最新の情報を便利なインターフェースで顧客に提供する。
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