韓国のMZ世代が財テクトレンドを主導している。貯蓄に頼っていた親世代とは異なり、デジタル機器に馴染みのあるMZ世代はタブレットやモバイルのプラットフォームでの便利な財テクに乗り出しているのだ。
業界関係者によると、MZ世代は学校で教えられる画一化した経済の授業よりも、実際に財テクに成功した専門家のノウハウに関心を寄せる。オンライン講座プラットフォーム「クラス101」には、財テクの実践ノウハウを学ぶため、多くのMZ世代が訪れるという。マネー・財テククラスの訪問者は今月、前年同時期の約2倍になった。
クラス101はMZ世代の好みに合わせ、ライブコマースなど財テクカテゴリーを拡大していく計画だ。
芸術品を活用した「アートテック」(Art-Tech)も急成長している。有名作家の絵画やデザインなどを購入し、差額を得る投資方法だ。美術品投資プラットフォーム「テッサ(TESSA)」はモバイルアプリによる美術品の少額投資サービスだ。このアプリを利用すれば、グローバル美術市場で、検証された顧客の美術品を最低1000ウォンから投資できる。
昨年4月にサービスをリリースして以後、バンクシー、アンディ・ウォーホル、シャガールらグローバルのブルーチップ(優良株)アーティストの作品を公開している。テッサはブロックチェーン分散型台帳特許技術でハッキングやデータ偽・変造を防止するとともに、所有権の状況や取引履歴などもブロックチェーン上に公開、管理している。
グローバルNFT取引所「Nvirworld」もデジタルアート市場で成果を見せている。最近、作家キム・ビョンジョンの「ソソル(瑞節)のソウル大正門」がNFTオンライン競売で1億327万7700ウォンで落札された。このオンライン競売はNvirworldを通じて、韓国のほか、中華圏、英国、米国、カタールなど22カ国で同時に実施された。
限定版やブランド品など希少性のある製品を購入後、差額を得る「リテールテック」(Resell-Tech)もMZ世代から注目を受けている。プラットフォーム「クリーム(KREAM)」は2020年3月、ネイバー(NAVER)の子会社「SNOW」から分社してできた。ビックデータ分析プラットフォーム「モバイルインデックス」によると、クリームアプリのアクティブユーザー(DAU)がユーザー数も急増し、1日当たりの13万4100人に達しているという。
業界関係者は「MZ世代は既存の金融商品にとらわれずに、より便利で直観的な財テクに高い関心を抱いている」と語った。
©NEWSIS