
「きょうだいを救い、敵に屈せず戦い続ける主人公の姿が日本人の心を打ったようです。LINEマンガは今や日本のZ世代にとって日常です」
東京・渋谷のLINEフレンズストアで11日に開催されたバトル・アクション漫画「入学傭兵」のポップアップイベントで、21歳の大学生アミさんがそう語った。「少年ジャンプ」のような漫画雑誌を購入していた彼女も、今ではLINEマンガのプラットフォームでウェブトゥーンを楽しんでいるという。アミさんは「学校で友達と、最近どんなLINEマンガを読んでいるか話すのが日常です」と付け加えた。
日本で大きな反響を呼んだネイバーウェブトゥーンの「入学傭兵」が、東京・渋谷に登場した。この作品は、過酷な時間を過ごした最強の元傭兵が、家族や友人の愛を通じて成長していく爽快なアクション劇で、韓国では2020年11月から、日本では2021年9月から連載が始まった。

「入学傭兵」は2年連続で年間人気ランキング1位を記録し、日本で最も人気のあるウェブトゥーンとなった。連載開始からわずか2年でLINEマンガの累計閲覧数は4億回を突破。2023年には月間取引額が1億円を超え、その年のLINEマンガ単一作品として最大の実績を記録した。日本語だけでなく英語、中国語、タイ語、インドネシア語、フランス語、ドイツ語、スペイン語などでも配信されており、2023年12月時点で世界の累計閲覧数は15億回を超えた。
韓国のデジタル知識生産(IP)エンターテイメント企業「IPX(旧LINE FRIENDS)」はこの機会を逃さず、ネイバーウェブトゥーンのIPをさらに拡大するために日本事業に注力。韓国ウェブトゥーンとして初めてLINEフレンズスクエア渋谷でポップアップイベントを開催することになった。
◇没入型ポップアップストア…日本の人気声優による演技も注目
ポップアップストアの正式オープン前日の6日、原作者YCさんと作画rakhyunさんのサイン会があり、多くのファンが詰めかけた。ポップアップストアのオープン初日は、入場予約が半日もたたないうちに完売するほどの人気ぶりだった。
IPX側はポップアップストアの目的について「訪れた人が『入学傭兵』の世界観に完全に没入し、さまざまな体験と満足感を感じて帰ってもらうことだ」と説明。その目的に合わせ、ポップアップストアは入口から不気味な雰囲気を演出し、まるでウェブトゥーンの一場面に入り込んだかのような空間に仕上げられている。

最も目を引いたのは大型メディアゾーンだった。約130平方メートル規模のこの空間は、入場するだけで「入学傭兵」のキャラクターと作者の世界観に没入できるようになっている。四方がスクリーンで囲まれ、壁面と床を覆う立体的な映像と音響が訪れた人の目と耳を引きつけ、ウェブトゥーンを知らない人でも興味をそそられる構成となっている。
また、人気声優の斉藤壮馬さんが主人公「帯刀壮馬」の声を担当したことも、ファンにとって大きな興奮をもたらした。
メディアゾーンを通り抜けると、フォトゾーンとグッズ販売エリアが設けられている。rakhyunさんは今回のポップアップのために傭兵時代の帯刀壮馬とその仲間たちを描き、そのイラストが壁一面に展示された。また、主人公と仲間たちの等身大パネルも制作・展示された。ファンはお気に入りのキャラクターの隣で写真を撮るなど、ポップアップを満喫することができる。

LINEフレンズのMD兼プロジェクトマネージャーの田中大樹氏は「ランダム商品エリアが人気だ。これは日本の最近のオタク文化を反映しており、お気に入りのキャラクターが出るまで購入を続けることが、そのキャラクターを応援する一つの方法になっているからだ」と説明した。
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