2024 年 12月 21日 (土)
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[KWレポート] BTS兵役論議とK-カルチャー経済学 (8)

難しい大衆芸術家の「資格」

米ホワイトハウス記者室で発言するBTSのリーダーRM(c)AP/NEWSIS

◇ビルボード?AMA?

K-POPグループBTSのメンバーが順次入隊を決め、大衆文化芸術家の兵役特例問題が新たな局面を迎えた。

韓国の大衆文化が国際的な人気を集めているだけに、大衆芸術家の兵役特例を認めるべきだという声も大きくなった。

しかし、公正な基準作りが難しい大衆文化を特例対象とする場合、兵役制度の公平性を害する恐れがあるという指摘も出ている。このため、専門家は「さまざまな成果を総合し、明確な基準を定める必要がある」と口をそろえる。

◇大衆文化に「国際大会」がなく……

実際、大衆文化芸術家の代替服務基準を設定するのは難しい。

現行の兵役法によると、国際芸術コンクールで2位以上▽国内芸術コンクール1位――などの成績を収めた人が芸術要員に編入される。五輪3位以上▽アジア大会1位――などになった選手もスポーツ要員に編入される。対象者は3~4カ月間の代替服務が許される。

具体的には、芸術・スポーツ要員として兵役特例を受けられるのは計42大会ある。このうち37の国際大会は国連教育科学文化機関(UNESCO)、世界連盟など国際機関や協会から認められたものだ。

一方、大衆文化では国際大会は存在しない。BTSが受賞した「アメリカン・ミュージック・アワード(AMA)」や「ビルボード・ミュージック・アワード」も世界的に権威のある音楽授賞式に過ぎず、国際大会として認められたものではない。

また特例の対象大会の参加者は、同じ条件で同時に公正に競うが、大衆文化授賞式は1年間の実績などを基準に評価し、賞を与えるという点で違いがある。純粋芸術に比べ、大衆芸術家として国威宣揚にどれほど寄与したのか、公認できる指標が適当ではないのだ。

(写真=ビルボード)(c)MONEYTODAY

◇専門家「曖昧な基準…」総合的判断が必要

大衆文化評論家は、大衆芸術家に対する兵役特例適用基準を作るのは容易でないとみる。ただし「ビルボード・メインチャート1位」のような一つの条件より、さまざまな尺度を通じて成果を測定するならば可能だと判断している。

評論家のハ・ジェグン氏は「どれか一つを選んで基準にするのは難しい。国際的性格のある世界音源チャートや授賞式をいくつか指定して総合すれば良いと思う」と提案する。

また、評論家のキム・ホンシク氏は「一つの功績を基準に決める場合、問題が生じかねない。ビルボードチャートの場合、総動員されたファンによって順位が左右されることもある。単純に1位を取ったというより、数週間ある順位にいたかがさらに重要だ」と指摘する。

キム・ホンシク氏は、俳優ユン・ヨジョンが大衆文化芸術賞(最高権威の政府褒賞)の金冠(クムグァン)文化勲章を受けたように、国の品格を高めた米3大音楽賞受賞者にも勲章を与え、それを基準にできるかもしれないと見通したうえで「受賞実績、チャート記録、社会公益活動などを総合的に評価しなければならない」と考える。

さらに評論家のチョン・ドクヒョン氏は「大衆は、ずば抜けた存在感を誇るBTSと同じ程度なら兵役特例の対象とするのを許容しなければならないと考える。だが、基準が曖昧だ。基準を単一化せず、多様にして、おのおのの点数を付与し、総合的に考えることはできると思う」と話している。

(おわり)

「BTS兵役論議とK-カルチャー経済学」はMONEYTODAYのユ・ドンジュ、キム・ジュヒョン、キム・ジフン、パク・ヒョジュ、ハ・スミン、チェ・ジウン、キム・ドヨプ、ユ・イェリム、キム・チャンヒョン、キム・ジウン、ウォン・ドンミン、リュ・ウォネの各記者が取材しました。

(c)MONEYTODAY

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