韓国与党「共に民主党」のイ・ジェミョン(李在明)代表が2日午前、釜山(プサン)での活動中に60代男性から襲撃された。韓国では過去にも政治家が襲撃される事件が相次ぎ、問題視されている。
代表的なものに、パク・クネ(朴槿恵)元大統領や、共に民主党のソン・ヨンギル(宋永吉)前代表らが襲撃された事例がある。イ・ジェミョン代表のように公開されたスケジュールを消化していたところ、事件が発生したという共通点がある。
◇朴槿恵氏はカッターナイフ、宋永吉氏はハンマー
2006年、当時ハンナラ党代表だったパク・クネ氏は、ソウル・新村(シンチョン)の現代百貨店前で、地方選に出馬したオ・セフン(呉世勲)ソウル市長候補の支援遊説をしていたところ、チ某氏が振り回したカッターナイフで、あごの下の部分を切り付けられた。幸い、神経部位を避けて最悪の状況は避けたが、長さ11cmの刺傷を負って縫合手術を受けた。
当時、パク・クネ氏は病床でも側近に「大田(テジョン)はですね……」と尋ねたことが報道された。退院後すぐ、大田を訪れ忠清圏の情勢がひっくり返った経緯がある。
2022年3月には共に民主党のソン・ヨンギル氏が新村通りでイ・ジェミョン大統領候補(当時)の支持を要請していたところ、70代のユーチューバーの男からハンマ―で頭を殴られた。パク・クネ氏の襲撃場所と似ている。
ソン・ヨンギル氏は当時、白い包帯を巻いて選挙運動を続ける「包帯闘魂」を繰り広げた。幸い、致命傷は負わず、脳出血などはなかった。政界ではパク・クネ氏の事例と同様の「効果」に注目が集まったが、大統領選挙では共に民主党が敗北した。
◇殴られたり、卵を投げられたり
凶器や鈍器などではなくても、政治家が公開の場で拳で殴られたり、卵を投げつけられたりといった被害を受けた事例は以前にも多かった。
2018年当時、自由韓国党のキム・ソンテ元院内代表は、無期限で断食闘争を展開していたところ、ある男性から右あごの部分を殴られ、病院に移送された。
2011年、火災鎮圧訓練を参観していたパク・ウォンスン(朴元淳)ソウル市長(当時、故人)を60代女性が拳で殴ったりもした。この女性は、チョン・ジョンベ元議員補佐官とチョン・ドンヨン(鄭東泳)元議員に暴行を加えた前歴もあった。
2002年、当時の大統領候補、ノ・ムヒョン(盧武鉉)氏(故人)は「わが米を守る全国農民大会」で演説中、聴衆の間から飛んできた卵があごの下に当たった。2007年には当時の大統領候補、イ・ミョンバク(李明博)氏が京畿道議政府(キョンギド・ウィジョンブ)で遊説中、中年男性から投げられた卵が腰に当たった。
2018年には済州道知事選に挑戦したウォン・ヒリョン(元喜龍)氏は第2空港建設問題の討論会で卵を投げられ、顔を殴られた。
1999年には、大統領を退任して間もないキム・ヨンサム(金泳三)氏が金浦(キムポ)空港で日本に出国する途中、赤いペンキが混ざった卵を投げつけられた。
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