「全体的に韓国の量刑基準は弱い。特に詐欺の場合、量刑が弱いため、犯罪者に『一攫千金をはかるため、少しばかりの苦労をしている』という認識を与えることになる。弱い量刑が、むしろ犯罪を助長するとも解釈することもできる」
韓国外大法学専門大学院のイ・チャンヒョン教授はこう指摘する。
量刑基準のうち、加重要素を見直すべきだという意見もある。
ある弁護士は「過去に比べ、詐欺や金融犯罪の規模が非常に大きくなったのに、犯罪抑制力は弱まっっている。被害規模に合わせて量刑基準上の加重要素をさらに細分化することも必要だ」と主張する。
量刑基準だけ変えればいいのか。
量刑基準は法の枠を超えることはできない。
最も確実なのは法を改正することだ。
デジタル性犯罪量刑基準も凶悪犯罪が起きたあと、国会が性暴力処罰法を改正して作られた。
◇「法感情」も量刑委を動かせる
量刑基準で主要な指標は過去のデータだが、法感情も考慮されるべき重要な要素だ。
言論界と労働界・女性団体・市民団体関係者が量刑委員会諮問委員に選任され、量刑委員会を開く前に公聴会を開くのも、世論を探るためだ。
量刑委員会は今月29日、詐欺犯罪に関する量刑基準の修正案を議論する。
今回の会議が、傷ついた司法府の信頼を回復する契機になることを期待する。
(おわり)
(c)news1